【主要三和音の働き】
主要三和音と呼ばれる「T」「W」「X」の三つの和音は、それぞれに重要な性質や働きを持っています。
それは次のようなものです。

「T」の和音
主和音
その調の主音の性格を強く持ち、すべての和音の中で最も
安定した響きを持つ。そのため、曲のはじめと最後に用いられることが多く、「終わった感じ(終止感)」を得られる。
この主和音の働きを「トニック(tonic)」略して「T」と呼ぶ。
※「トニック」とは、
英語で「主音」「元気づける」
という意味。
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「X」の和音
属和音
その調の主和音と、最も対立する性格を持ち、しかも主和音
に進もうとする働きを持つ。
この性格は属和音より属七の和音の方が強い。
属和音の持つ機能を「ドミナント(dominant)」略して「D」と呼
んでいる。
※「ドミナント」とは、
英語で「属音」「支配的な」
「そびえたつ」という意味。
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「W」の和音
下属和音
属和音の前に置かれてW→X→Tというカデンツ(定型的
な和音連結)をつくる大切な働きを持つ。
トニックやドミナントのように強い性格ではないことから、
「サブドミナント(sub dominant)」略して「S」と呼ぶ。
この和音は、主和音の安定した響きに比べると、広がりや
浮揚感を感じさせる特徴がある。
※「サブドミナント」のサブは、
「副」とか「〜の下に」の意。
サブドミナントは、ドミナントに
次ぐ働きを持つ和音という意味。

それでは、いくつかの調の主要三和音を弾いてみて、それぞれの和音の働きを感じ取ってみましょう。
【ハ長調】 【ヘ長調】 【ニ長調】
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【ハ長調】 【変ホ長調】 【イ長調】

※メ モ※
主要三和音の中で、主役ともいうべき重要な働きを持つのは「トニック(T)」ですが、「トニック」に向かおうとする傾向を
強く持っているのが、上に書いたように「ドミナント(X)」の和音です。その傾向をより強く持つのは、「X7(属七)」の和音。
属音から数えて七度上の音を加えていることから「属七」と名付けられていますが、次のような音の重なりです。
【ハ長調】の属七の和音 【ニ長調】の属七の和音 【ト長調】の属七の和音
この「属七の和音」は、その性質上
○半終止の際に使用(半終止〜次に続く感じの終わり方)
○借用和音として使用(借用和音〜その調の和音ではなく、一時的に関係調の主要三和音を使用すること)
○転調(一時的な転調も含めて)の際に使用
といった具合にさまざまに活用され、しばしば効果的に使われる和音ですので、どの調の属七も即座に思い起こせるように覚えておくと良いでしょう。次のページでは、そうした使い方の実際の例について見ていきましょう。
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