【非和声音について】
「非和声音」とは、その名が示すとおり「和声に含まれていない音」あるいは「和声以外の音」のことです。
私たちがふだんに接している音楽では、和声音だけで成り立っている音楽よりも、むしろこの非和声音がしばしば旋律に顔を出し、
そのことによって聴いている私たちも緊張感を感じたりハッとさせられたり、旋律の動きになめらかさを感じたりすることが多いのです。
ここでは、そうした非和声音の種類について具体的な演奏を通して見ていきたいと思います。
非和声音のいろいろ

経過音 コードに含まれる音和声音から次の和声音に向かって順次進行する中で生じる非和声音。
簡単に言えば、和声音から和声音にジャンプすることを避け、なめらかに音階を追って旋律を進行させるために
生じる非和声音のこと。弱拍に現れます。


補助音 和声音をはさんで上下することで和声音を飾る目的で配置される非和声音。刺繍音とも言います。
弱拍に使われることが多いようです。


先取音 弱拍に使われるケースの非和声音で、次に続く和音に含まれる音の一つが先に現れ、次の和音で解決する
場合にその非和声音を「先取音」と呼んでいます。


繋留音 の和声音のうちの一つが次の和音に残り、一時的に不協和音を奏した後で協和音に解決する場合に
その非和声音が次に「つながってとどまる」という意味から繋留音と呼んでいます。


倚 音 繋留音は、予備の音があっていったん不協和音を奏しましたが、そのような予備音がなく、強拍に不協和音が
現れ上または下に音が動いて協和音に解決することがあります。それを倚音と呼んでいます。


逸 音 和声に含まれる音から順次進行で上や下の非和声音を奏した後、跳躍して次の和声音に進行するものを
逸音と呼んでいます。


私たちがふだん耳にする旋律は、以上見てきたように和声音だけでなく非和声音も含んだもので、それだからこそ「自然な流れ」を持っていたり、「なめらかな動き」を持っていたりするものですが、どれが和声音か、どれが非和声音かを見極め、その小節やフレーズに合う和音を見つけて伴奏をつけることができれば、メロディーの魅力をいっそう引き立てることができるでしょう。
次のページでは、メロディーへの「和音づけ」の実際を見ていきましょう。
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