ESSAY

あれは・・・・・そう、まだ私が20代の半ば頃、TOEIオーダーは代理店経由で注文していた頃の話です。
もうすでに650Bランドナー、27×1・1/4のスポルティフなど2台オーダーしていました。で2台目の650Bで今度はキャンピングを作ろうと思って名古屋・カトーサイクルさんからオーダーしました。('77年6月頃です。)まだ・・・・・完成車でオーダーするほど部品も器量もなく、カトーサイクルのO氏に組み立ててもらおうと気楽に考えていました。

そんな頃、TOEI社が町屋から浦和に引越ししたとの記事がNC誌に載りました。私のこのキャンピングから浦和の工場で製作して頂いた事になります。
でオーダー後、まだフレ−ムが出来ていない時にある部品がないことに気がつきました。ホイールやチェンジ、クランクやハンドルなどはあるのですが、ヘッドランプがまだ揃っていないことに気がつきました。まあ、カト−サイクルさんにいろいろあるのですが、取り付けが金具でコードは見えてしまうものばかりです。

いつぞやNC誌で見たコード内臓でスッキリ付くタイプのランプが欲しいなあ・・・・と思っていました。完成車でオーダーならば無条件で工作してもらえます。しかし・・・・代理店経由でのオーダーなので、自分で工作するか、カトーサイクルのO氏に作って貰うしかありません。ちょっと高いですが、直にTOEI社に行ったらなんとかなるのでは・・・・・と思って新幹線で東京へ。京浜東北線で北浦和へ。タクシーでT社へ。すぐ着きました。

’77年秋頃行った時の今となっては貴重な写真。TOEI社は’75年暮れあたりからこの浦和に工場を構え、数々の名車を輩出してきました。

その時は確か4人で仕事をしていて、皆さん草履を履いて仕事をしていたのが・・・・ちょっと不思議でした。星野氏が応対に出てくれて、用件を言うと・・・・・なんとその場でソービッツ♯565の取り付け金具を削って穴を開け、コード内臓取り付け金具付きヘッドランプが目の前に・・・・・
この間わずか10分たらずだったと思います。でお値段は・・・・まだハッキリ覚えています。「\1200です。」と星野さん。続いて今オーダーしているキャンピングのキャリアを社長の大越さんが自ら持って来てくれて説明してくれました。

当時のTOEI社・ショーウィンドの写真。向こう側の650Bランドナーは星野氏自身の車。見えませんが、チェンジはユーレーアルビ、クランクはストロングライト49D、リングはTAトリプル。

キャンピングキャリアのパイプは・・・・・枠は10mm、その他の部分は8mm、実に頑丈に出来ていました。
フロント、リヤの全部のキャリアを持って来て頂いて、「ここが・・・・・この部分につきます、使用するサイドバッグはこれです・・・・」と社長の大越氏が自ら説明をして頂け、もう恐縮していました。

説明も上の空、ランプが手に入って嬉しいやら、もうすぐ出来上がるキャンピング車のキャリアの実物を目に出来るやらでほとんど舞い上がっていました。(笑)

当時のTOEI社ショーウィンドの写真。シマノデュラエースのクランク、ブレーキなど使用したスポルティフ。当時のカタログなどにこの車載っていました。左の方に日東の新製品、クリステムが見えています。

そしてお昼になり、皆さんは昼食の為2皆へ。仕事中は見る勇気もなかったのですが、誰もいませんのでちょっと見学させて頂く事にしました。なにしろ初めて見るTOEI社の工房です。「フ〜〜〜ン、なるほど!!」などブツブツ言いながら見させて頂きました。ご自慢の冶具、作りかけのフレームや、前フォークなど等・・・・・
一通り見せて頂いてお礼を言って帰途につきました。ランプ一つに往復2万もかけて東京に行きましたが、行った甲斐は有ったと思っています。その後のオーダーからはもうパーツを全部集めて直にTOEI社へ行き、星野氏と膝を交えてオーダーするのが常となってしまいました。で完成車オーダー
はもう一つ、非常に大きいメリットが有ります。

初めて行った時の工房の写真。この中に私のキャンピングのフレームが有る・・・・・?
ちなみに私はすべてラグ付き(T社Bタイプ)でオーダーしています。

それはやはり・・・・完成車としての完成度が全然違う・・・・と言う事です。自分で組むのも悪くありませんが、ガード取付はやはり・・・・素人にはちょっと難しい・・・・のではないかと思っています。組み立て代は確かに安くありませんが、それなりの事はあると思っています。
この後フレームとキャリアがカトーサイクルに送られて来て、無事完成しました。この車で信州や、伊豆、富士五湖など走りました。今では大阪のUGの兄♭♭♭氏の元にお嫁に行っていて、余生を送っています。

工房が川口へ移転する半年前(’03年5月)の写真。この時は中山道サイクリング(浦和宿)で工房へ寄って3時のお茶の時間だったのでいろいろおしゃべりしました。この時は移転するなんて思いもよらなかったですね。

最初のTOEI社訪問顛末記

こうして私の最初のTOEI社訪問は無事終わりました。でますますTOEI社のファンになって行きました。
この後私は5台ものTOEIをフルオーダーする事になります。
何台目からか星野氏とも面識が出来てきましたが、有るときこういう事がありました。それは・・・・例のスタッグ(鹿)のヘッドマークがどうしても欲しくて700Cスポルティフオーダーの時、つけて欲しい・・・とお願いしたら「あと3ケしかないからちょっと・・・・」と言われましたが、そばにいた大越さんが「まあ、いいんじゃないか・・・・」ととりなしてくれて無事つきました。
このスタッグのヘッドマーク、ある人から紹介状がないとダメとか、一人一ケだけとか言われましたが、この後のオーダーでもついている車が何台も有り・・・・?ハテ・・・・?(笑)私の所有の一台にだけついています。
今ではTOMのスタッフをしている事もあり、以前のように緊張しながら・・・・ではなく、ごく自然に親しく話す事が出来るようになって非常に嬉しいなあ・・・・と思っております。最近作った700Cキャンピングは川口の新工房で完成していて、町屋〜浦和〜川口と時代と共にオ−ダーして来てるんだなあ〜〜〜となんか感無量でした。年末の大掃除にこの写真が出て来ましたのでちょっと書いてみました。最後まで見て頂きまして有難うございました。

2005.1.5