私の10台目のTOEIオーダー顛末記

2006年12月29日、この日は・・・・・私にとってTOEI 10台目の記念すべきオーダーの日でした。21歳の時からオーダーはTOEIでお願いしております。やはり何と言っても・・・・・・・・・

■指定通りの正確な寸法。
■特にラグワークに代表される丁寧で高度な技術による美しい仕上げ加工。
■フレーム製作ばかりではなく、完成車の組み立て技術も世界最高水準。
■センスの良いオリジナル部品の存在。
■あまり知られていませんが、仕事内容の割には廉価な値段設定(と私は思っております。)

・・・・・・・・・等などこれまでにランドナー3台、スポルティーフ2台、キャンピング車2台、パスハンター1台、でクールスルート2台目が今回お願いする車です。パーツ類はまあ、皆さんご存知の通りです。(笑)また後で詳しく解説します。

今までは広い浦和工房でオーダーを行ってきていて、今回、初めて川口工房でオーダーをしてきました。以前と違って、オーダー用のテーブルは凄く小さい物で、普段はしまってあります。でオーダーがあると出して来る訳ですね。今回は・・・・・今までオーダーしたことのない、フランスタイプ・クールス・ルートのオーダーもさることながら、TOEI社生え抜きの名人、☆野氏に引退前にどうしても記念すべき10台目をお願いしたかった・・・・・・というのが本音です。

☆野氏は失礼ながらもう年金を受け取れる年齢でありもう仕事をしなくても悠々自適の生活が出来る方です。それと・・・・昨年のALPSさん(TOEI社の大口取引先です)の閉店のニュースを聞いた時にこれが☆野氏引退を早めるのではないか・・・・?と心配したものでした。なんとか間に合って良かったです。

多分、最後のオーダーになると思いますが・・・・・?(笑)  それでは私の10台目のオ−ダー顛末記をお楽しみ下さい。

■オーダー:2006.12.29

朝、起きたら一面真っ白でした。
なんと寒冷前線が南下して来ていて、雪を降らせたのです。
幸い、JRは平常運転していて、名古屋までは定刻どおりに行けました。


写真の荷物ですが・・・・塗り替えのパスハンターのフレームとクールス・ルートのホイール1P,パーツ一式が全部入っております。

あたりはまだ真っ暗。さあ、今日は川口・東叡社まで行ってで無事オーダー出来るのでしょうか?

名古屋から新幹線に乗り換えます。
案の定、米原の雪で5〜10分程度遅れが出ていました。

まあ、総体的には全然影響がなかったです。
写真は途中の富士川鉄橋からの富士山。こんなきれいな富士山はあまり見たことはなかったです。


東京には6分程度遅れて到着。京浜東北線で川口へ向かいます。

この日の東叡社。

前もって営業日かどうか聞いていました。で先約があるかどうかも聞いておりましたので心配は全然なかったです。

忙しい東叡社の内部。

あまり広くはありません。目の前には溶接の終わったばかりのフレーム、フォーク、奥にはフルCPのフレームが数本ありました。

この日はなんと先客があり、順番待ちで私は2番目でした。
前の方はなんと複数台数オーダーでした。

約1時間近く待って私の番。部品を取り出して☆野氏が一点一点チェックして行きます。


1点だけフランス規格の部品があり、後で代わりの部品を送ることになりました。まあ、予備の部品は持っているので問題なかったです。

実は・・・・この時までエンドはまだ決まっておりませんでした。yamada氏にSimplexのエンドが有るかどうか聞いたら・・・なんと有りました。

ほとんどフランスパーツ、チェンジもHuret Luxe Competitionなので、このエンドを加工して取り付けることにしました。

やはり'60年代フランス・クールス・ルートなので、ストレートエンドではおかしいし、フランスのロードエンドを選択したかったのでやはりこれ・・・・・になりました。在庫があって良かったです。

クランクはStronglight57 175mm。

☆野氏、「長さは・・・・175mm?ではちょっとハンガー上げよう!!」と少しハンガーハイトが上がってしまいました。


私の書いてきたオーダーシートが即座に訂正されます。

「色は・・・・・?」と☆野氏。

「じゃあ、この色で・・・・・」と私。
TOEI社では確か650色の中から指定出来ます。

今回は初めて塗り分けに挑戦します。はてさて・・・・・?

オーダーがやっと終わってお昼近くになってしまってそしたら何と!!TOEI社でお昼をご馳走になってしまいました。もう・・・・恐縮の至りです。ご馳走様でした。

その足で川口駅に行こうとしたら・・・・・これまた駅まで車で送って頂きました。いや、もう夢みたいです。ありがとうございました。

せっかく東京に来たので有名なHasegawaに行ったら・・・・何と休みでガッカリ!!
ウ〜ン、残念!!あの名物親父さんのいつまでも止まらないおしゃべりが聞きたかったのですが・・・・(笑)

新宿に出て、次は1月に閉店になる「ALPS」さんにお邪魔しました。幸い今日は営業していました。

ご主人の浩氏に「このお店、閉店するそうですが・・・・?」と恐る恐る聞いたら・・・・・「ええ、来月で・・・・残念ですが・・・・・」とご主人。何かやはり元気がないようにお見受けしました。

店内をぐるっと見渡すとフレームや用品、部品はポツリポツリでかつての在庫ではありませんでした。

日本のツーリング用車の大正時代から伝統の有る草分けの専門店、「ALPS」さんが閉店するというのは・・・・もう言葉では言い表せないほどのショックです。

時代の流れを感じながら中の様子を目に焼き付けました。

先代、慎一氏がフランスから輸入したRene'HERSE。
長らく奥に仕舞ってありましたが、行った当日は店頭に飾ってありました。

車種は「CYCLO TOURISTE」で、カタログそのままの車でした。
色はつや有り黒、オリジナルパーツフルセット使用の気品の有る、名車です。飽きもせず眺めておりました。

お店の前で最後の・・・・・記念写真。

残念です。非常に残念です。口を真一文字に結んで・・・・


今日は目的も一応全部果たして帰路に就きます。
ALPSさんの事を考えたら・・・・・帰りがけはちょっとセンチになってしまいました。

■編集後記

大体こんな感じで2006年末に上京し、川口・TOEI社まで行ってオーダーして来ました。
20代の若い頃からこんな風にして部品担いで何回かTOEI社まで行き、☆野氏と膝を交えてお願いしています。さすがに今回はツーリング用車専門店の老舗、「ALPS」さんの閉店の現実を目の当たりにしてちょっと・・・・・・寂しい気持ちになってしまいました。

それでも今回で記念すべき10台目となるフランスタイプ・クールス・ルートのオーダーは名人・☆野氏の引退前に滑り込みでセーフ、何とか間に合って本当に良かったです。この気持ちは・・・まあ、普通の方にはちょっと分からないと思います。(笑)

世界でもまれに見る、溶接、仕上げ、組み立てなど、ハンドメイドのツーリング用車では文字通り世界最高峰のTOEI社の名人・☆野氏の手になる車が入手出来る最後のチャンスに間に合ったのです。こんな嬉しい事はないですね。

この夏あたりにはクールス・ルートが出来上がって来る予定になっております。出来上がってきたらまた詳しくレポートします。
最後まで見て頂いて有難うございました。


川口・TOEI社の前で10台目オーダーの記念写真。

2007.1.6