私のクラシックロードレーサー製作記

その2 オーダー前の事前準備編

前回では1903年ツール・ド・フランスに於けるロードレーサーの黎明期〜現代までの変遷を少し書いてみました。
今回は実際のオーダーに入る前の準備など少し書いてみます。


■本当に作りたい車のイメージを正確につかむ

オーダーの一般的プロセスは・・・・・
現在の車の不満点洗い出し→不満点の対策→次のオーダー車のイメージ構築→イメージ完成→イメージに沿って部品集め→
イメージに一番近い工房選択→工房へ行って全部品持込直接オーダー→場合によっては生地状態で確認→組み立て完成となります。

まず始めに断っておきますが、ここでいう「オーダー」とは吊るしのフレームやスタンダードフレームから作るセミオーダーは指していません。チューブの銘柄、厚さ、重さ、ラグの形状やカット、直付けや内臓、エンドの銘柄や種類、塗装やメッキなどすべて指定して行ういわゆる「フルオーダー」を指しています。
従って趣味的オーダー自転車全般の事、部品の種類や規格、またオーダーを受けるお店や工房によって得意不得意の分野の自転車がありますのでオーダー製作工房情報など全般的に知る必要があります。
毎年3月に東京で「ハンドメイド自転車ショー」なるものが開催されていますのでどの工房がどういう自転車製作が得意なのか?を知ることが出来ます。これは主に国内の工房の話ですが、海外の工房にもオーダーは可能です。特定の海外工房のオーダー受けているお店がありますので、そこへ行くと海外の工房へオーダーすることが可能です。今はインターネットでもオーダー出来る様です。
(例:フランスAlex Singerは京都I's Bicycleさんでオーダー可能、イタリアのロードレーサーは東京・横尾双輪館でオーダー可能)

なぜオーダーするのか?は人によって理由は様々です。ある人は今持っている車は時代遅れの古い車なので最新の車を・・・とか、反対にMTBでツーリングしていたが、やはり落ち着いた美しいガード付ランドナーでツーリングがしたい・・・・とか、Simplex仕様車は有るので次はHuret仕様車が欲しい・・・・とか、昔から憧れだったE・メルクスやF・ジモンディの車のレプリカを是非・・・・とか、最も素朴な理由としては既製品で合うサイズがないので・・・・・といった理由も考えられます。少なくとも・・・・・今乗っている車の不満点は次のオーダー車では改善されされていなくてはなりません。
今乗っている車の不満点は・・・・・・やはり乗らないと分かりません。そうそう、ここでは断っておきますが、いわゆる床の間自転車(コレクション用自転車)の類は扱っておりません。実際に使用し、走る為の車のオーダーの事をお話して行きますのでよろしくお願いします。

一番大事な事は・・・・次のオーダー自転車に対し、何を求めるか・・・・といったポリシー、目的が明確になっている事です。たとえば周りのメンバーが皆ランドナーに乗っているので自分も・・・・・といったポリシーのないのは困る訳です。もう少し明確な理由付けが必要です。まあ、今はランドナーは売っていませんので、MTBではなく、やはりガード付の優雅なランドナーでツーリングがしたい・・・・・というのは立派な理由の一つになると思います。年を取って力がだんだんなくなり、少ししなやかな柔らかめのフレームが良い・・・・と思っているのに昔力のある若い時に作った今の車は剛性が有り過ぎてかえって乗りづらい車になってしまった・・・・というのもあります。今回の私のケースが正にこれで・・・・・次の車はチューブを少し薄くしてしなやかな柔らか目のフレームにしよう・・・・と考えています。

ライディングフォーム、いわゆるポジションですが、こればかりはやはり有る程度長距離を乗らないとまず分かりません。便宜的に身長や手の長さなどから割り出して算出する方法もありますが、一番はやはり今の車である程度乗ることです。
乗ることによってフレームサイズ、トップチューブ、クランク長さ、バーの幅やリーチ、ドロップ、ステムの長さ、などの一番適正な寸法、またフレームの硬さ(チューブが厚いと硬くなり剛性が増す、薄いとその反対)などもだんだん分かってきます。また長距離を楽に速く走れる一番適正なギヤ比も前ギヤはいくつ、リアのフリーもこれ位・・・・と走るに従ってだんだん分かってきます。あと15mmサイズが大きくてトップもあと10mmかな?とだんだん自然に分かるようになります。





次にオーダー車の具体化ですが、次はこういう車にしたいなあ・・・・・というイメージを頭の中に構築していきます。今持っている部品や好みの部品などもありますから、オフ会、またサイクリングラリー、雑誌の特集記事などなるべく沢山のオーダー車を見るようにします。で目に留まった「あっ!! この車良い感じだなあ・・・・・」と思う車がきっとあると思います。色やメッキ、パーツ構成、寸法、全体の雰囲気など細かく観察します。ちょっと類をみない珍しい工作、アイデアなど参考になる部分がきっとあると思います。まるっきり真似はNGですが、自分なりに構想、イメージをまとめて行きます。

頭の中で次のオーダー車の姿がハッキリと浮かんできたら・・・・・・・イメージは完成したといえると思います。
このイメージが出来上がる前にオーダーすることはあまり得策ではありません。なぜならば・・・・・次のステップの部品集めは何を集めて良いのか迷ってしまって(要するに完成イメージが出来ていない為)進まなくなるからです。頭の中に次のオーダー車のイメージがハッキリと浮かび、寸法、色、メッキ、使用する部品も一つ一つ全部決まって来るまではオーダーすべきではない・・・と考えています。このイメージこそがオーダーの一番大事な部分であり、また一番楽しい部分でもあります。以後の行動は・・・・このイメージに沿って進んで行きますので非常に大事な一番重要な部分だと思います。





■イメージ、目的に沿った部品集め
頭の中に次のオーダー車の姿がハッキリと浮かび、部品も決まったら・・・・・そのイメージに沿って部品を集めて行きます。
自転車は大体おおまかに言って24〜25点位の部品から成り立っています。毎月でも無理をせずコツコツ一点ずつ集めていきますが、今はインターネットでオークションもありますので・・・昔よりは情報を得やすくまた集めやすくなりました。いわゆるクラシックパーツも一頃みたいなべらぼうな値段・・・・・というのはあまり見かけなくなって、良い傾向だと思っています。
注意すべき点の一つに「規格」があります。日本ではBSC(イギリス規格)が採用されています。ご存知のように規格には大きく分けてBSC、イタリア規格、フランス規格の3つがあります。日本に輸入されているイタリア部品やフランス部品はBSC規格になっていますが、インターネットなどで海外から買う場合・・・・は要注意です。
具体的にいうと・・・・・ステムクランプ径、ステムネジ、フリーホイールネジ、BB、BBネジ、チューブ径、ペダル穴ネジ、ヘッド小物ネジなどが違ってきます。
以上の部品,、また関係する部品を買う際は・・・・・「BSC規格ですか?」と聞いた方が無難です。高価な部品を買ってしまってから取り付かない・・・・ということのないようにしましょう。

体重に関係した部品・・・・・もありますので要注意です。たとえば・・・・・・昔のリムですが、260g〜500gくらいと大きく幅があります。スーチャンメダルドール(260g)は大体体重が50kg台、エトワール(405g)では70kg以上〜というような使い分けをします。
一般的に体重が重くなるほど重いリム、軽い方は軽いリムで穴数も少なく出来ます。たとえば体重が55kgの方ではメダルドール(260g)で28穴のリム、♯15〜♯17のバテッドスポーク、という使い方が出来ます。反対に体重が85kgの方では一番重いエトワール36穴リム(405g)、♯14〜♯15の少し太いバテッドスポーク、というような使い方になります。

まあ、今は完組ホイールが一般的なので、(笑)あまりそう神経は使わなくても良いようですが。昔は体重や使い方によっていろいろリムの銘柄を使い分けていました。同じくハンドルバーは肩幅や体格でバーの幅、リーチ、ドロップなどいろいろ選ぶことが出来ます。
ステムもフレームサイズに関係します。長さが7cm〜14cmの5mm単位で揃っているのも一番適正なサイズを選ぶ事が出来る様にするためです。クランク長さも重要です。一般的にクランク長さは身長の1/10の長さが良いと言われています。フランスのTAは実に150mm〜185mmの長さを5mm単位で揃えています。子供から190cm以上の長身の方までカバー出来る凄いラインナップだと思います。一般的な長さは170mmですが、これは平均身長〜の方しかカバー出来ません。日本のクランクメーカーもだんだん長さの選択幅が増えてきて良い傾向だと思います。

また使用Rチェンジとエンド、ピラーと使用チューブの種類などは相性があります。Campagnolo、Simplex、Huretなどはそれぞれ専用エンドを作っていますので、使用チェンジに合わせてエンドも準備することになります。最近はフレーム工房でも各メーカー専用エンドを持っている工房はあまり見かけなくなりました。が、TOEIのように自家製ロストエンドやシマノSFRエンドなどを加工して、各メーカーのチェンジに対応してくれるところもあります。
ピラーも25mmmあたりから27.2mmくらいまでいろいろ種類があります。当然のことながら薄いチューブではそれに合うピラーが必要になります。つい最近までは27.2mmあたりのピラーが一般的でした。今はカーボンが主流ですので・・・・・この方面はあまり詳しくないので良く知っている方の解説をお待ちしています。

部品にはそれぞれ高級部品から廉価な部品、また年代の違いや国別など実にいろいろな部品が存在しています。フルオーダーでは全部集めて工房へ持って行く事になりますが、この場合、「パーツ同士のバランス」は非常に大事なファクターになります。イタリアやフランス、日本やイギリスなどの各国の高級、又廉価パーツ、最新のものからクラシックな部品などバラバラなアッセンブルの状態では決して良い車とは言えません。たとえ機能は全部満たし、走行には影響がなくても・・・・です。ある一定の思想のもとにパーツ同士のバランスが取れてピシッと決まった車はなかなかありませんが、そういう車こそが良い車の一つの大事な条件といえると思います。

パーツの集め方ですが、やはり一番良い方法は行き着けのお店を見つける・・・・と言う方法ですね。なるべくまめに顔を出してそこのご主人から今日はこんな部品が入りましたが・・・・・などと連絡が入るようになったら理想的です。お店に欲しい部品があったら迷わず買う・・・・・のがお勧めの良い方法です。後から買おう・・・・と思って後日買いに行ったらもうなかった・・・・というケースは多々ありました。
またインターネットオークション、と言う方法も現代的だと思います。関東や関西では自転車関係フリーマーケットも意外と重要なパーツが廉価で見つかる場合があります。朝早く行くのがポイントで、午後から行ったのではちょっと遅い・・・・と思います。朝一番開店前に何がいくらで出るのか?を見極めるのが勝敗の分かれ目ですね。で他には強力な助っ人を見つける・・・・・という方法があります。
まあ、手っ取り早く言うならばいろいろ相談に乗ってくれて手持ちの不要なパーツは気前良く譲って頂けるような方が見えたら理想的です。私の場合には何人かいて、非常に助かりました。
今は(2005.12.4現在)この段階です。なんとか来年中には全部集める予定です。
予定している部品が全部集まったら・・・・・いよいよ工房へ持って行ってオーダーすることになります。




■フルオーダーとセミオーダーの決定的な違いとは?
フルオーダーもセミオーダーも完成車はちょっと見はなかなか見分けがつきません。セミオーダーも今はTOEIの場合、シートテールランプ直付け、チェンジワイヤー内臓工作などほかの特殊工作もほぼOKになっています。フレームサイズも指定出来て、塗装も自由、さあ、何が決定的に違うのかというと・・・・・・・・分かりますか?

仕上げはちょっと違いますが、(フルオーダーの方が丁寧に仕上げてある)一番の違いは・・・・フレームチューブですが、フルオーダーは自由に選べますが、セミオーダーでは決まっています。TOEIのセミオーダーの場合、チューブはほぼ2種類、カイセイ022、あるいは丹下No2だけ、です。
いわゆる乗り味(剛性のあるなし、柔らかさ)・・・・・ですが、フレームチューブの厚さで全然違ってきます。セミオーダーの022やN02のチューブはやや厚めのチューブです。(0.9〜0.6〜0.9mmダブルバテッド)そうですね、一般的に言って体重が70kg以上〜の方に適当な厚さになっています。
これで、ほぼ全部、460mm〜600mmのセミオーダーはこれで作っている・・・・・のです。セミオーダーという性格上、仕方がないことですが・・・・・?ということは・・・・体重70kg以上、サイズ560mm〜570mm以上では適当な厚さですが、それ以下、ましてや500mm以下では厚すぎて剛性の有り過ぎる硬いフレームになってしまいます。
ご存知の様にフレームの前3角は小さければ小さいほど剛性は高くなります。別に厚いチューブを使わなくても・・・・・です。
500mm以下のフレームでは以上の理由で相当薄い(0.3mm厚でも)チューブでも十分OKです。
少しでも軽くする為、小さなサイズでは薄いチューブを採用するのは常識になっています。このあたりがフルオーダーとセミオーダーの一番違う点・・・・・といえると思います。あと決定的に違う点がもう一つあります。それは・・・・・・セミオーダーではフレームの仕様が決まっています。使用するチェンジやブレーキなどは変更出来ません。フルオーダーと違ってフレームの仕様に合わせてパーツを選ぶ・・・・事になります。場合によっては好きでもない使いたくない部品を使用するはめになるかも知れません。フルオーダーでは集めて持って行く部品に合わせて仕様を決められます。要するに使いたい部品をほぼ100%使用出来る訳です。まあ、これがフルオーダーと決定的に違う最も大きな点かも知れません。あとここを何mm・・・・という寸法指定はフルオーダーのみです。セミオーダーではフレームサイズは指定出来ますが、ほかのサイズ、寸法指定は・・・・・ちょっと不可能と思われます。

チューブの選択ですが、たとえばTOEIではフルオーダーの場合、本人が工房へ出向いて行く事になりますが、その時に体格は確認出来ますので、使用目的に一番合ったチューブを選んでくれます。また指定も出来ますが、入手困難なものは持参することになります。また持参した部品が使えるかどうか、使用目的に合っているかどうかの判断もしてくれます。持って行った部品がNGで後で送った部品も過去にかなりあります。この点、TOEI社星野氏の部品の見極めの目、というのは・・・・・鋭くて核心をついた指摘でさすが・・・・と思わせるものでした。

話は脱線しますが、軽量車・・・・は昔は小さなサイズのみ可能でした。大きなサイズではチューブ厚を剛性の確保の為、薄く出来ず、またラグも必要なので、必然的に重くなります。その点、小さなサイズでは薄いチューブを使用可能、でラグも要らないので、軽くて剛性のあるフレームが製作可能でした。今はカーボン全盛で大きなサイズでも7kg台で軽い車が出来るので、良い時代になった・・・・・・といえると思います。





■代理店経由のオーダーは・・・・・・
今はとても便利になって地方の方でも各地の代理店からオーダーが出来ます。
直接工房へ行かなくてもオーダーシートに寸法や部品仕様を書いて代理店経由でオーダーは可能です。
しかし・・・・・・・

まあ、伝言ゲームっていうのがありますが、あれって最初は伝える内容はまあ合っていますが、最後は全然違う内容になって伝わってしまう・・・・・と言うゲームです。
オーダーの場合でも同じ事が言えます。ユーザーと工房の間に代理店や代理人などが入って来ると・・・・・中には違う内容で工房へ伝わってしまう可能性があります。一度こんな事がありました。スポルティーフオーダーでチェーンステーですが、プロテクターはつけないので、傷防止の為メッキでお願いします・・・と言ったら星野氏が確認でメッキ部分はメッキを出すのですね?と聞いてきました。私はメッキの上に塗装して欲しかったのでそう言ったら「(直接)確認できて良かった・・・・」と言ってくれました。これが代理店経由だったら多分メッキ部分はメッキを出していたと思います。
オーダーする場合、ユーザーと製作者が直接膝を交えて話し合ってオーダーするのがユーザーの意思(考え)がほぼ100%直接製作者へ伝わる一番良い方法だと考えています。良い車を手に入れるために・・・・少し交通費がかかりますが、それを補っても余りある一番良い結果が得られる直接オーダーを強くお勧めします。


■オーダー車のこれは知っておきたい常識
今まで何台かオーダー車を拝見する機会がありましたが、オーダーは部品の組み合わせが自由な為、オーナーの考え一つでどんな車にでもなってしまいます。裏返すと、オ−ダー車はその人のオーダーセンスそのものを表しています。
寸法の取り方、バーツ選択の仕方やその考え方、塗装色やメッキののセンス・・・・・・などオーナーそのものをズバリ表しているといえると思います。

■ラグ付とラグレス
フレームは大きく分けてラグドフレーム(ラグ付)とラグレスフレームに大別されます。
どちらも現在の加工技術で加工すればほぼ問題なく実用になります。選択は自由になっています。が・・・・・・・

※ラグ付フレームのメリット
ラグ付フレームはぶつかって(転倒して)チューブが曲がってしまっても(トップ、ダウン)一度だけですが、チューブを交換出来ます。ラグレスは残念ながら出来ません。実例を一度拝見しましたが、もう以前の通り修復してあってそれはもう素晴らしいものでした。

○サイズの大きい車(560mm〜570mm以上)ではラグ付で製作した方が間が抜けない
一度NC誌でサイズがそう、25’(635mm)程の超特大フレームでラグレスの車を見たことがあります。ホイールは26’です。
そう、ヘッドチューブが異様に長くて・・・・・・完全に間が抜けていました。(オーナーの方には申し訳ありません)
おそらく初めてオーダーしたかなあ?と思いますが、大きいサイズではなるべく大きいホイールを採用して絶対ラグ付で作ることをお勧めします。私の最初のランドナーでは同じ失敗をしてしまって間が抜けてしまいました。確か当時でもラグ付は2万高でしたのでまあ、ケチった訳です。完成したら・・・・間が抜けてあっりゃあ〜〜〜と言う訳です。その後のオーダーでは全部ラグ付で作っています。

○反対に小さな車ではラグレスの方がスッキリする。
これもNC誌で小さな車でラグ付なんですが、上のヘッドラグと下のヘッドラグがくっついてしまってなんともゴチャゴチャした車を見た事があります。前にも書いたように小さなサイズではラグレスでも十分な強度があります。ここはラグレスでスッキリ・・・・が良いですね。
具体的には520mm〜530mm以下ではラグレスの方がヘッド周りがスッキリして良いと思います。

■フル内蔵は高級で憧れだが・・・・・?

○フル内蔵工作は高級だが、後のメンテナンスが大変
フル内蔵、フル直付けが最高だからといって全部行う方が多いですが、後々のメンテナンスの事も考えるべきです。
特にチェンジケーブル内蔵はワイヤー交換の際はハンガーを開けなければなりません。頻度は少ない・・・・と思われますが、
引きも重くなり、メリットばかりではありません。ちなみに私の車ではチェンジケーブルは全部外廻しにしています

■フレームオーダーと完成車オーダー
オーダー工房では基本的にフレームのみのオーダーも受けています。
一番完全なスタイルは部品を全部集めて工房へ持ち込み、完成車フルオーダーというスタイルです。私も5台目からの現在までのオーダーは全部このスタイルになっています。組立て料は・・・・ハッキリ言って安くありません。聞いたことがありますが、完成車組み立てはTOEIの場合、2日かかるそうです。車輪組み立て、コード内臓やワイヤー内臓もありますから大変な作業です。でガード取り付けはピシッと決めなくてはなりません。一番新しい700Cキャンピングではズバリ¥45000かかりました。それでも素晴らしい出来栄えですので・・・大変感謝しています。

○フレームオーダーのみもOKですが・・・・・・?
あとの組み立ては自分でするか、誰かに頼まなくてはなりません。これは私見ですが、ガード組み付け、コードやワイヤー内臓などはやっかいです。たとえばガード組み付けですが、TOEIではチェンステーの所はうまく凹ませてあって、ちゃんと決まるように加工してあります。フロントはクラウンの裏側はボルトで締めますが、直角になるように加工してあって、ゴムパッキンにはカーボンブラシからのコード接点が設けてあり、ガード側の接点がガードを取り付けるとちゃんと合うようにうまく合わせてあります。塗り替えの際、自分でトライしてみましたが、接点(半田で作る)がなかなかうまく出来ず、大変な作業だなあ・・・・・と言う感想でした。(まあ、出来ましたが)組み立てする環境、揃っている専用工具や長い経験、熟練した技術・・・・・・というものを考えた時、やはり任せた方が完成度の高いオーダー車が出来上がるのではないか?と個人的に思っています。

■終わりに
長々と書いてきましたが、何か参考になった部分は有ったでょうか?
オーダーは楽しく、出来上がるまでが・・・・・・とても楽しみですね。苦労してやっと部品全部集めてオーダーして長いこと待ってやっと完成した我愛車。そんな車で出かけるサイクリングはとても楽しく、人生で最も輝いている瞬間かも・・・・知れません。
少しでも参考になれば・・・・・嬉しいです。

次回は・・・・・いよいよフランスタイプ・クールス・ルートの詳細などを書いてみます。なお、オーダーは・・・・・来年末〜再来年になるかも知れません。予定では来年中に部品は全部揃える予定です。

1961 Tour de France優勝 ジャック・アンクティル使用車 「HELYETT Special」
NC誌「スポーツ車部品の変遷」より転載

左の写真はSimplex Juy 543。

543の意味は5速、4速、3速に対応可能・・・を指しています。
このチェンジにはご存知の様に3タイプあり、最終型はJuy Record60。
タケノコチェンジ最優秀品はさることながら、デザインも素晴らしく、
未だに根強い人気があります。

憧れの部品であり、今回の車に是非使ってみたい・・・・と思っていますが・・・?(笑)
フランスの代表的コンチネンタルラグ NERVEX。

古くはプジョーの車にも採用され、一世を風靡したいかにもフランスらしい凝ったデザイン。
今のオーダー車のラグはどちらかと言うとシンプルなデザインになって来ています。今回の車にはこのラグを採用する予定です。

本当に好きな方は自らヤスリを持って好きなパターンに削って世界に一つしかないデザインのラグ・・・・・・で製作することも可能です。

写真はMAFAC RACER Courseとフッデッドレバー。

MAFAC初期のセンタープルブレーキ。
RACERよりもはるかに丁寧に作られていてジャック・アンクティルが使用したのもこのモデル。今回のフランスタイプ・クールス・ルートに使用予定です。

レバーは白半パッド付のフッデッドですが、残念ながら旧タイプではないです。旧タイプはもっとレバー自体が細く、曲がりもちょっと違っています。
ステム2種。

左はフィリップ120mm。右は3Tグランプリ130mm。
ジャック・アンクティルは左のフィリップ120mmを使用。同じものが手に入りました。

本来は後ろ側のへこみに赤のペイントが入っています。
どちらも魅力的なステムであり、さて、どちらを採用しようか?

2005.12.6