No13  1953  BIANCHI  Campione  del  Mond

1953年頃のBIANCHI Campine del mond。部品はほぼ当時のまま。カラーはチェレステ・ブルー(空の色)

さて、今回はイタリアの名車、BIANCHI Campione del mondをご紹介します。イタリアで最も長い歴史、最も大きい自転車メーカーはこのBIANCHI社です。古くからツール・ド・フランス、ジロ・ディ・イタリアなどの大レースでも使用されていて、選手の使用する車については会社内にハンドメイド部門があってここで作られていました。
BIANCHIを駆ってツール、世界選手権など大レースに勝った有名選手には、Fausto Coppi、Felice Gimondi、Gianni Bugno、Marco Pantaniなどいますね。このBIANCHIを一躍有名にしたのはやはりFausto Coppiでこの'53年にはルガ-ノの世界選手権で優勝しています。今年(2006)の春、イタリア、コモ湖のそば、マドンナ・デル・ギザッロ(サイクリストの女神)教会に自転車博物館がオープンしましたが、ここにFausto Coppiの自転車、BIANCHI Campione del Mond’53年モデルが飾られています。機会が有ったら是非訪れてみて頂きたい・・・・と思っています。この自転車はそれとほぼ同じ時期、同じ仕様の貴重な博物館モデルです。この貴重な自転車の撮影を許可して頂いたKATO氏に厚くお礼申し上げます。

SPECIALTHANKS: KATOサイクル KATO氏

チェンホイール部分。

クランクやBBシャフトにはBianchiマークが入っています。
COPPIはイタリア・magistroni社製のクランクを使用していました。この車もmagistroni社製?


Campagnoloがいわゆる"KING"チェンホイールを開発するのは'58年のことであり、もう少し後になります。

チェンジはCampagnolo Gran sport'53年製のもの。まだチェンジワイヤーのアジャストがついているタイプ。

ハブはCampagnolo Gran sportの初期のもの。フランジは軽合、ハブシェルは鉄のいわゆる継ぎハブ。クイックはオリジナルのものとは違うようです。


フリー、チェンはREGINA Extra。

ぺダルはオールスティール製。メーカーは?
ストラップ通しが2ケ所あります。

クリップはクリストフ、ストラップはビンダ。

ブレーキはUNIVARSAL・Extra。

ラージサイズであり、マッドガード取り付け可能でした。リムはNISI,タイヤはHutchinson Corsa Reggeroがついていましたが、当時の路面は未舗装であり、もっと太い、重いタイヤを履いていたと思います。

ブレーキシューは我々の知る物とは違います。

美しいヘッド付近。

イタリア車のヘッドマークはいかにも・・・と言う感じで好きです。BIANCHI車の特徴はなんと言ってもこのラグ一体のヘッド小物。独創的であり、50年以上も前に開発されていたとは本当に驚きです。

後ろブレーキアウターはTOPチューブの横にレイアウトされています。

リヤハブ付近。

結構大きいローギヤ使っています。
前がクロスでリヤはワイドが当時の主流?

サドル付近。

サドルはは聞いたこともない、"AQUILA"と言うメーカーのもの。当時はまだ本皮サドルが一般的で馴らすのが大変でした。ピラーは鉄のもの。

バー、ステム付近。

バー、ステムともにAmbrosio.
UNIVARSALのブレーキレバーは旧型のもの。
レバーの曲がりが少し違います。またパッドが白のものも有りましたね。

ボトル。軽合のものでBIANCHIマーク入り。

Tour de France100周年記念品で同じ様なレプリカ売っていますね。ケ−ジはTA?

Campagnoloの最初のWレバ−。少し曲がっていますが、
当時は材質が弱くてこのように良く曲がったそうです。
Wレバーにポンプペグがついています。

最初はこのようにマイナスネジでしたが、フリクションの強さを調整するのに具合が悪かったので後に環付ネジになりました。またアウターストッパーがついていますが、これは昔はアウターがチェンジまで全部あり、ワイヤーをカバーしていた頃の名残りですね。

フレーム BIANCHI '53年製 オリジナルラグ 
Campagnolo end
タイヤ Hutchinson corsa reggero
リム NISI
Wレバー Campagnolo スポーク Steel ♯15
Fメカ Campagnolo Gran Sport サドル AQUILA
Rメカ Campagnolo Gran Sport '53年製 ピラー steel
チェンホイール MAGISTRONI? ハンドルバー Ambrosio
ペダル un known ステム Ambrosio
クリップ クリストフ ブレーキ Univarsal Extra
ストラップ ビンダ ブレーキレバー Univarsal
チェン REGINA Extra ボトル un known
フリー REGINA Extra ケージ un known
ハブ Campagnolo Gran sport ポンプ Silca

1953 BIANCHI Campione del mond 仕様表

編集後記

この貴重な自転車ですが、いつものようにフラッと行きつけのお店に行ったら飾ってありました。なんと・・・・良く見たら・・・・年代はそう、F・コッピの活躍した’53年頃と分かりました。なぜ分かったかって?それはですね・・・・RチェンジのCampagnolo Gran sportです。
このタイプのGran sportですが、’50年発表で’51年、’52年にかけてマイナーチェンジ何回かしているそうです。このモデルは’53年製のワイヤーアジャスト付のものです。最終の’54年製以降〜はこのアジャストがなくなります。他の部品や自転車自体の保存状態は、正にブラボー〜〜〜〜!!と言うべき比較的良い状態でした。で早速お願いして取材OKになりました。
いや、撮影はちょっと緊張しましたね。なんといっても貴重な博物館モデルです。そうそうは見られる代物ではありませんので。無事撮影終了!!今回間近でこの自転車見られて良かったです。KATOサイクルのKATOさん、今回大変お世話になりました。この場をお借りしまして厚くお礼申し上げます。

2006.6.28