No8    2005 Alex SINGER Special Touring Model

ウ〜ン、何と言ったら良いのか、ちょっと表現に困りますが・・・・・?
まあ、しいて言ってみたらルネッサンス宗教絵画の巨匠、ラファエロのそう、聖母マリアや、マドンナ・カウパーなどの美しい女性の絵画みたいな・・・・・(笑)いつまでも見ていても飽きの来ない・・・・・素晴らしい車だと思います。つまりはもう、立派な芸術作品・・・と言えるのではないでしょうか?

細かな虫眼鏡的に見たら日本のTOEIの方が工作精度など上を行くと思いますが、全体的な雰囲気やメッキ、金線など使った装飾、ゴージャスな存在感はもう、Alex SINGERの独壇場の感があります。これはオーダーしたくりくりさんの感性にも拠りますが、これを実際の形に具現出来る、というスユーカ氏の長年の経験、技術、また本場フランスの感性(芸術性、センス)、というものに負うところ大だと思います。また、主に使用しているパーツですが、’50年代のものが多いです。JOSのランプ、Stronglightのクランク、NIVEXのチェンジなど、最新のパーツと比較すると性能は劣ると思いますが、それを補ってもなお余りある素晴らしい飽きの来ないデザイン、雰囲気はやはり趣味のフランスタイプ・ツーリング車の真骨頂、正に黄金時代だなあ・・・・・と思わせるのに充分だと考えます。それではこの「ラファエロ作の貴婦人絵画作品」のような素晴らしい芸術をお楽しみ下さい。
くりくりさんの取材ご協力に感謝致します。

Special Thanks: くりくりさん

全体ビュー。周りを圧するオーラを感じませんか?  フレームカラーはLIE DE VIN(ワインを絞って沈殿した赤)

トランスミッション。
クランクはstronglight ”deportees” 荷物運搬車用のクランク。チェンケ−スが入るのでクランク、アウターリング間がやや広くなっています。

リングはTA。

FチェンジはSimplex ♯39 avant。

RメカはNIVEX。
Wワイヤーで操作、チェンステー下に直付けされます。


フリー:Simplex
チェン:ブラントン

ウィングナット:BELL

ブレーキ:
MAFAC RACER Course。
工作精度も大変良く、アジャストの真中にシューが固定してあります。

チドリはサンジェ独特のものです。

サドルはIDEALE ♯59 RECOED。
この時代は鉄鋲でサドル皮は2枚皮になっています。
軽合ベースサドルは雰囲気がありますね。

ピラーはAlex SINGER製のウスで固定するタイプ。

ヘッドランプ
JOS431C。レンズにはクラックも入っていなくてきれいな良い状態のものですね。

ガードはプチジャン。
ガードにもフレームと同じカラー、金線が入っています。

ウ〜ン、私が1番美しい・・・・と感じているヘッドラグ付近。

ラグはヘッドチューブと一体になっていて、メッキが素晴らしいです。フレームカラー、メッキ、金線、軽合の光が織り成す目も眩みそうな美しさがあります。531のデカールも非常にマッチしています。


ステムはフォークコラムに直接締めるタイプ。
ヘッド小物はStronglight P3。

ブレーキレバーはMAFAC。
パッドの色がフレームカラーにマッチしています。

バーはフィリップ・ランドナー。

ハブはMAX-CAR LF36穴。
ウィングナットはBELL。

FチェンジはSimplex ♯39 avant。
ガイドプレートが厚く、ポーター用クランクが必要なことが
分かります。


アウターリングとクランクの隙間に注目。

テールランプ。
JOS FCM。これは本家本元のJOSの製品。

ダイナモもJOS P8
ヘッドランプ、テールランプ、でダイナモもJOSの3点セット
になっています。

左クランク付近。
やはり左クランクも相当ハンガーから離れてついています。

ハンガー小物はAlex Singerのオリジナル?ロックリングの
無い珍しいタイプ。

Fメカ♯39avantはトッグルチェーンで引いています。

Wレバー。
右はNIVEX、ローノーマルタイプ。倒すとロー。
左はSimplex。やはり逆でトップノーマル。倒した状態でアウターに
かかります。

左側から写したJOS431C。
ウ〜ン、優美ですよね。

タイヤはウォルバー・スーパーランドナー

ステムはAlex SINGERのオリジナル。
ステムふたには所有者の刻印が入ります。

後ろガードのビュー。
特に下のデカールが・・・・良いですね。

拡大すると・・・・・こんな感じ。
ウ〜ン、センスが光っていますね。

フレーム: チューブ:レイノルズ531
Alex SINGER オリジナルラグ
サイズ550(C-C)TOP545(C-C)
タイヤ ウオルバー・スーパーランドナー  650×32B
リム メフィスト650B
スポーク ステンレス♯15
ヘッド小物 Stronglight P3 ハブ MAX-CAR LF36穴
Rメカ NIVEX フリー Simplex
Fメカ Simplex ♯39 avant サドル IDEALE♯59 RECORD
Wレバー R=NIVEX, L=Simplex ピラー Alex SINGER
クランク Stronglight Deportees ヘッドランプ JOS 431C
チェンリング TA  Alex SINGER仕様 テールランプ JOS FCM
チェン ブラントン ダイナモ JOS P8
ペダル TA Road ハンドルバー フィリップ ランドナー
クリップ クリストフ バーテープ コットン
ストラップ ゼファール2枚皮 ステム Alex SINGER
ブレーキアーチ MAFAC RACER Course ボトル Alex SINGER
ブレーキレバー MAFAC ケージ Alex SINGER
マッドガード プチジャン ポンプ AD-HOC

2005 Alex SINGER Special Touring Model 仕様表

編集後記

今まで何台かAlex SINGERを見た事がありますが、他のサンジェ、またRene'HERSEやTOEIも含めて他の自転車を圧する存在感をこれほど漂わせている自転車、というのは見た事がありません。

日本のTOEIなんかはもう今や世界に冠たるオーダー車、ということで海外でも評判は高いですが、全体の纏まり、メッキや金線なんかの装飾、色使いなど、いわゆる「いかに見せるか」というのは・・・・まだまだ本家本元のフランス・Alex SINGERにはまだまだ追いついていない、とこの車を拝見してまざまざと感じてしまいました。もちろん、オーダーですのでどの様にでもなりますが、単にオーダー者のセンスの問題、とは片付けられないような歴史の長さ、経験の深さ、そして一番大事なやはり本場フランスのエッセンス、エスプリ&エレガンスがこの車にはギュッと詰まっているような気がします。どうかこのレポートを見て、本場フランスの空気、エッセンス、エスプリ&エレガンスを少しでも感じて頂けたら・・・・・と考えています。最後まで見て頂きましてありがとうございました。くりくりさんにはこの場をお借りしましてお礼を申し上げます。

2006.2.21