2013  Grand Bois  700×30C Touring                                               2013.11.19

■久し振りのオーダー

前回のオーダーは20世紀でしたから、今世紀初となりました。その間に我クラブの主幹店「東京サイクリングセンター」が廃業してしまい、オーダー車を受けて頂ける「スペシャル・メゾン」の選択からとなりました。今回は、開業25周年を迎えた京都のアイズバイシクルさんにお願いしてフレーム製作は東叡社さんを指定させて頂きました。

http://www.cycles-alex-singer.fr/uploads/pics/ZZ_Ernest_depart_colmar1947.jpg
コンセプトとしてアレックス・サンジェ2代目店主故Ernest CSUKA師が若かりし頃の写真のような、小さめのフロントパニアモデルが装着出来るモデルとしました。

http://bacchaus.com/saddle.html
パニアバッグは、ここのところ連作でお願いしている東京のBACCUS(バコーズ)さんにフロントバッグも合わせてオーダー致しました。当初は、サンジェの軽量モデルの様に小さめのクロス・ド・ステーで、ラグ・ド・フレームを考えておりましたが、土屋店長からシート回りのラグとステーがゴチャついてしまうので、ラグレス・フレームにしますか?と提案されたので、未だお願いした事のなかった、工作に手間が掛かるワンピースヘッドを受けて頂けるかアイズさんから東叡社さんに打診して頂いた上で、今回のフレームとなりました。

ワンピースヘッドフレームは、本来量産モデルの行程を省く手法だそうですが、オーダー車の場合、通常のフレームとパイプの寸法を決める順序が異なり設計に手間が掛かってしまうそうです。またワンピースヘッドはバルジ加工でラグを突出させる為、原管が肉厚となり、出来上がりも重くなってしまいますが、迫力のあるヘッド回りには、大変満足の行く結果となりました。

■Special Thanks: 青レンガさん             ■画像提供: アイズバイシクルさん

■チェーンホイール
Rene'HERSE チェーンホイールで歯数は48×42×28。クランク長さは171mmしかないようでもっとバリエーションが欲しし所。材質はクランクがジュラルミン6066鍛造、リングはジュラルミン7075切削品となっています。

■Rリヤメカ
リヤメカは Huret luxe Touring。

今回のGrand Bois ツーリングではCP部分が多いのでこのオールCPメカは似合っていると思います。ご存知の様にこのメカは3タイプあり、

■Competition
■Touring
■Super Touring

・・・・の中のTouringのものです。Compettionはボディーがもっと短くてSuper Touringではケージがもっと長くなります。

■Fメカ

Fメカはリヤとお揃いでHuret Club。 ♯700 Luxe風に仕上げています。

時代によってこのメカはいくつかバリエーションがあります。アウターカップがついていたそうですが、コントロールケーブル内蔵仕様なのでカップはカットして再メッキしてあります。

■サドル

サドルは・・・・・今となっては大変貴重なIDEALE♯90軽合ベースサドル。後ろからの画像がちょっとないのですがどうやら内曲げのようです。外曲げの個体はポツポツ見かけますが・・・・内曲げ旧型の個体は・・・・・あまり見掛けません。非常に貴重なサドルです。

■ピラー

ピラーは・・・・・Campagnolo Record。
ここであれっと思った方は相当のマニアですね。(笑)その昔ZEUSに軽合ベース専用ピラーなるものがあってそのレプリカです。'70年代頃のTOEIではオーダーすると(サービスで)付いて来ました。

美しいヘッド部分。チューブはkaisei 8630RでFフォークはReynolds531、ワンピースRene'HERSE ヘッドラグCP仕様、真中のヒゲを伸ばしたAクラウン(フルオーダーのみ)も美しいCP仕上げになっています。で・・・・珍しい球タイプチドリはなんとMAFACカタログにTOP63用デルリン製と載っていた物をバイシクルショップ玄の吉澤さんが松本・四本さんにアルミ製で製作依頼したものを分けて頂きました。ブレーキアーチはTOP63の兄弟分のMAFAC TIGER。写ってないですが、ヘッド小物はGrand Bois VintageでStronglightP3タイプになっています。フレームカラーはソリッドのスカイブルー。

■ステアリング部分

ハンドルバーはGrand Bois フランス型マースバー、幅は410mm。

■ステムはReneHERSE タイプ Grand Bois 90mm
■バーテープはコットン、シェラックニス仕上げ。
■ブレーキレバーはMAFAC。

この写真をパッと見るとあのゴールデンエイジのRene'HERSEですよね。いやはや凄いマシンだと思います。

■Fフォーク

エンド側が細身のオールドレイノルズ531をオフセット60mmで先溜めにきれいに曲げて頂いています。メッキも逆剣先でフレームカラーとの抜き出しと金線引きはアイズさんがお願いしていらっしゃる塗装工房さんのセンスが光っています。


キャリアの形状が面白いですがこれは例の小型パニアを装備するためです。タイヤはGrand Bois700×30C、ヘッドランプはCIBIE。Rene'HERSEタイプに台座加工しています。




■ヘッドランプ。

ヘッドランプはCIBIE。パッと見はRADIOSに似ています。
台座はRene'HERSEタイプ。

ガードはLefol "Martele"いわゆる亀甲タイプで今では数が非常に少ない貴重品。でフランス製ガード自体も今では入手は非常に難しい状況になっています。

■美しいヘッド部分を左側から。

このマシンはCP部分が多くて塗装はさぞかし大変だったろうなあ・・・・・と思ってしまいましたが・・・・・視覚効果を最大限に発揮するように綿密にプランされています。フランス車に良く見られた金線も当然入っています。下の方に"Grand Bois"の金色で手書きロゴが見えますが・・・・・これも当然指定でいや、凄く優雅な雰囲気が出ていると思います。

ベルは・・・・当時の最高級品、SON-NETです。このベルは小生も持っていて何色かありました。このベルではピカピカに磨いてポリッシュ仕上げになっています。

その手書きの"Grand Bois"のロゴ。通常のマークとはやや違って手書きならではの優雅さが感じられます。

■ステム。

ステムはGrand Bois 90mm エルスタイプ。ベルはSON-NETでピカピカのポリッシュタイプ。あまりにピカピカでカメラマンの方が写っています。(笑)

ヘッド小物はご覧の様にGrand Bois Vintage、 StronglightP3タイプ。このスタイルは根強い人気がありますよね。

■シート部分を左から。

フレームはTOEI製ですが、ケーブル内蔵口のデザインはRene'HERSEタイプになっています。

テールランプはJUXレプリカ加工品。本物は'67年製Rene'HERSEについていましたよね。ダイナモコントロールレバーはTOEIオリジナル、シートチューブ左側に直付けになっています。


シートラグの美しさはやはりTOEIですよね。薄く仕上げられたヒゲ、形状の端正さはさすがです。

■ハブ。

ハブはGrand Bois Special Large Flange QR Hubs。
その昔にAlex SiNGERでMAX-CARハブに大フランジをリベットで取り付けていましたが、アイズバイシクルさんで同じようなハブを製作しています。ハブシェルはCNC切削加工で製作、フランジはレーザーで切り出してリベットで組立。ダストキャップなどは純正品を使用しています。いやはや・・・・フウ〜〜〜〜〜〜!!

クイックはCampagnolo Recordのようですね。

スポークはDT♯15、イタリアン6本組で組み立てています。

■リヤハブ。

同じようにGrand Bois Special Large Flange QR Hubs。

■フリー
見えませんが、向こう側のフリーはCyclo Competition
14×16×18×21×24 5speed。

■リフレクター

小判の形をしているフランス・ウロタイプ。
シートチューブにテールランプが直付けしてありますが、ガードのこの位置にリフレクターがあると安心ですよね。


2013  Grand Bois  700×30C Touriung  仕様表

フレーム tube:kaisei 8630R  Ffork : Reynolds531  TOEI original E type lugs  size:575mm top 555mm
ヘッド小物 Grand bois Vintage
ハンガー小物 Stronglight titan 124mm
Wレバー Huret
Fメカ Huret Club
Rメカ Huret Luxe Touring
クランク Rene HERSE 171mm
リング Rene 'HERSE 48×43×28
チェーン SHIMANO HG91 Silver
ペダル Lyotard♯65
クリップ Christophe
ストラップ Paturaud
ガード Lefol "Martel" 700C
タイヤ Grand Bois 700×30C "Cypres"
リム Grand Bois "PAPILLON" 700C 36H
スポーク DT♯15
ハブ Grand Bois "Special large Flange QR Hubs" 36H
フリー Cyclo Competition 14×16×18×21×24 5speed
サドル IDEALE ♯90
ピラー Campagnolo Recprd
ブレーキアーチ MAFAC "TIGER"
ブレーキレバー MAFAC
ハンドルバー Grand Bois French style Marsbar 410mm
ステム Grand Bois 90mm
ベル SON-NET
バーテープ Cotton
ダイナモ CIBIE
ヘッドランプ CIBIE
テールランプ type JUX
リフレクター type ULO
ボトルケージ IRIBE type "O"
ポンプ AD-HOC Integrale 18'

■編集後記

前宣伝からちょっと時間が経ってしまいました。楽しみにしている方々には申し訳なく思っております。その気なったら1日でファイル作ってしまうのですが、最近野暮用が多くて遅れてしまいました。これはならじと気合を入れ直して作ってやっとのことでファイルが出来上がりました。久々のクラシック名車アルバムで最近はこれは!!と思うようなマシンにあまり出会わなくて昔みたいに月一でUPしていたのが夢みたいです。今回のマシンは常連の青レンガさんの最新作で各地のイベントで見た方も多いのではないでしょうか?かく言う小生は実車は未だ拝見しておりません。まあそのうち拝見出来るかなあ・・・・と思っております。青レンガさんの今回の最新作ですが・・・・現時点でこれ以上無いと思われる凝りに凝った特別仕様で思わずウ〜〜〜〜〜ンとうなってしまいました。(驚)小生もこのような凝ったマシンは所有したいとは考えていますが・・・・未だに実現していません。まあどちらかというと実用主義でごくフツーの部品を採用しています。(笑)輪行も時にはしてキズキズになっていますね。今年は多分このマシンで終ると思いますが、いや、素晴らしいマシンを拝見させて頂いて有難うございました。このマシンの取材に関して青レンガさんには全面的なご協力を頂きました。またアイズバイシクルさんには快く画像提供して頂きました。この場をお借りしまして厚く礼申し上げます。

No 80