2011 TOEI DEMONTABLE Special Lightweight Model

おそらく世界一軽いデモンターブルだと思います。電装キャリア、ポンプ付(ボトルなし)などの状態で8.88kgは多分今後長い期間、これ以上軽いデモンターブルツーリングマシンが登場する事は難しい・・・・・と考えています。

デモンターブルをオーダーする事の条件の重要な懸案項目に重量・・・・・というのがあります。もちろん輪行して担いだ時に少しでも負担を減らしたい・・・・と切なる願望が誰しもあると思います。最近の駅は改札からホームまでが遠い駅も珍しくありません。重い輪行袋を担いでテクテク・・・・ツーリング前にすでに疲れてしまっていざ目的に着いたら走る元気もなかった・・・・と言うことにもなりかねません。今回ご紹介するモデルは9kgを切った、非常に軽いデモンターブルです。今後の皆さんのオ−ダーの際に少しでも参考になればと考えています。それではオーナーのコメントです。

輪行が多いツーリングのために、前回のランドナーオーダーのコンセプトは、「軽量で輪行車らしくない」でした。それまでのランドナーが13Kgに対して11Kgで完成し、非常に軽く感じました。しかし、時と共に軽量だった筈のランドナーが段々重く感じて来ました.これから先、輪行サイクリングを愉しむ為に更に軽く分解組み立ても移動も楽に出来るものが欲しくなり、軽いデモンターブルが浮上して来ました。実現に向けて、不足している軽量部品を収集しつつ、過去のTOMや、東叡におじゃまして、軽量デモンターブルの相談をさせていただきました。幸い、親しくお付き合いさせていただいている方から、貴重な軽量部品を譲っていただき、軽量化が大きく前進し、実現性が見えて来ました。そんな折、このHPへU野さんの軽量デモンターブルが掲載され、どうせ作るならU野さんの重量を越えつつ遊び心も入れて、重そうな外観で、見た目と持った時のギャップを大きくして、持ち上げた人がビックリする楽しさと、クラシカルな感じを目指しました。コンセプトに従がって、フレーム部品共、見える所には一切軽減孔を空けず、軽減孔をもつ部品も使用しないで軽くするため、フレームを軽くする方法の検討や、使用予定部品をリスト化して重量を測定。

軽量加工方法を検討して、加工後の重量測定で部品重量を把握して行きました。特に重量比率が高い駆動系は、重点的に軽量部品を使用、他の部品についても極力軽量なものでクラシカルなものを選定しボルト、ビス、ナット、小物類についても、鉄はチタン化又は軽合化、軽合は樹脂化等しています。フレームチューブの選定は東叡にお任せして、ケーブル類は軽くするためオールベアにしましたが、ここでも遊び心を取り入れて、右側から見ると一見ケーブル内蔵に見える様にしました。フレーム部品共に、オーダーした軽量化アイデアの他、東叡のアイデアも随所に入っていました。その結果、年代の幅は若干広がりましたが、重量はスリーブ式デモンターブルのフレーム生地で2.3Kg、完成状態で9.1Kg弱で完成しました。完成後、更に約20アイテムの軽量化を行い、ボトルなしの写真の状態で、8.88Kgになりました。ホイールの軽量化も相まって走りも軽く、標高差1000m以上のダウンヒルもクリアし、実用性に自信を深めました。尚、輪行はフレーム分割後、前後エンド部を自家製ブラケットで結合して、前後のフレーム同志をバンド止めします。これにより自転車が自立し、自家製輪行袋を上から被せるだけで、タイヤを転がして移動出来、当初の目論み通り楽な輪行を愉しんでいます。

■Special Thanks: Kashiwase tsutomuさん

←デジタル計量器でTOEI Demontable重量を測っているところ。
その重量は・・・・・・???

なんと!! 8.88kgです。ウ〜〜〜〜〜〜ン・・・・と絶句・・・

車のカバーから自作した輪行袋。かぶせるだけです。でタイヤが転がって凄く楽だそうです。

中はこのようになっています。ちゃんと自立します。→

チェーンホイール。

クランクはお馴染み定番のStronglight49D、なんと6mmの穴を開けて中空化しているそうです。リングはCT'43×24、これまた凄く小さなリングで軽量化しています。

ハンガー小物はStronglightチタン製のものになっています。
でそのフィキシングボルトはSNP軽合製。


FメカはHuret Jublee。本体固定ボルトとワイヤー止めボルトはチタン製に交換。

リヤメカ。

リヤメカはHuret Jubilee.でよくよく見ると・・・・・・なんと!!ケージはCompetitionとTouringの中間のサイズで自作だそうです。
(!!!)
今回TOEI社には各所にチタンとアルミでボルトを製作依頼していてチェンジピボットボルト、テンションプーリーボルト、ワイヤー固定ボルトはチタン製になっています。

フリーはサンツアーマイクロライト軽合13〜24 6speed、チェーンはREGINA America中空チェーン。

ハブはMAXI-CARで中空シャフトはねじ切り加工してあります。ウィングナットはATAX、チタン製ボルトが取り付けてあってウィングボルトになっています。


マッドガードステーはTOEIオリジナル5mmパイプ製、マッドガード固定部分は潰し加工してあるものです。

サドル。

サドルはお馴染みIDEALE ♯90ですが、もともとスチール製のボルトナットを軽合にものに交換。

Wレバーはシートチューブ上に取り付けててワイヤー長さを短くしています。プレートは軽合製、環付ボルトはチタン製に交換。なおかつストロークを短くなるように加工しています。


写真でチラッと見えていますが、テールランプの位置にリフレクターが直付けしてあります。

ブレーキアーチ。

ブレーキアーチはMAFAC Driver。
見た目はごくフツーですが・・・・本体止めボルトは軽合製、フネ固定ナットはやはり軽合製、でリターンスプリングは通常よりも1巻少なくカットしています。(3→2巻き)


写っていませんが、千鳥はMAFAC純正の軽いタイプ。

美しいヘッド付近。

チューブは前3角&フォークはカイセイ017、シートステーは8630、チェーンステーはReynolds531のブレンドになっています。BBラグは薄肉化、ラグはTOEIオリジナルAカット、ヘッド小物は軽合製StronglightA9。

バーはPHILIPPE Professionnel旧タイプ395mm、ステムはATAX80mm,下端15mmカット加工。引き上げボルト、斜め臼はTOEI軽合製に交換。

ベルはアディーベルで打子式に改造しています。
細かいところでブレーキアウターはCLB軽合製のもので透明になっています。

ハンドルバーを横から。

ハンドルバーはPHILIPPE Professionnel旧型395mm。
ステムはATAX80mm。

ブレーキレバーはMAFAC2000黒プラスチック製。半パッドは白。
クランプバンドはUNIVERSAL用、ボルトナットは軽合製。

Fキャリア。

Fキャリアは6mm、5mmパイプ(背当て)でセンターパイプは省略しています。Soubitezランプ直付け、バルブはLEDになっています。

ヘッドマークがすごくユニークになっていてこのタイプは初めて拝見しました。

ハブ。

ハブはMAXI-CARスモールフランジ36H。
組み方はなんと4本組でこれでスポーク長さを最小限にしています。

スポークはDTレボリューション♯18〜♯15のWB。現在手に入る1番細いスポークだと思います。


ウィングボルトはATAX、チタンボルトが取り付けてあります。

ダウンチューブ部分。

チューブはカイセイ017、ジョイント部分はスリーブをスライドさせる従来の方式ですが、クイックではなくてチタン製ボルトナットで止める方式になっています。

ボトルケージはIRIBE製のSUS3mmパイプのもの。


ペダル。

ペダルはチタンシャフトのシュパープ、トラック。
クリップはクリストフアルミ製、ストラップはクリストフの赤。

部品1つ1つにも「軽量なもの」にこだわって吟味に吟味して選んでいるのが分かります。

テールランプ。

テールランプはSoubitez G3。最近完成ということでバルブは・・・・・
もちろんLEDバルブです。


写って無いですが、ダイナモはSoubitez 12N。
不覚にも取材してないですが・・・ダイナモに電池が仕込んであってスイッチで前後LEDが点燈という仕掛けです。いやはや・・・・恐れ入りました。

ハンガー部分。

Fメカは直付けでバンドを廃止、チラッと見えているブリッジは上下とも10mmのごく細いパイプになっています。


シートチューブ上からのチェンジワイヤーを反転させるための滑車が見えています。

タイヤはGrand bois 650×32B "Cypres"やはり・・・・タイヤは国産ですね。で中のチューブですが、Continental スーパーソニック26×1という薄くて小さめのチューブを採用しています。

リムはMAVIC650B 36H。

フレーム tube:kaisei017,8630, Reynolds531 size:540mm top:535mm lug:type A
ヘッド小物 Stronglight JD A9
ハンガー小物 Stronglight titan 124mm→112mm cut TOEI special work
Wレバー Huret Jubilee titan bolt
Fメカ Huret Jubilee  titan bolt
Rメカ Huret Jubilee selfmade cage titan bolt
クランク Stronglight49D 6mm Drill hole
リング CT's "type Simplex " 43×24 
チェーン REGINA "America"
ペダル Suparbe Typa Truck  titan shaft
クリップ Christophe light alloy
ストラップ Christophe
ガード HONJO 650B
ガードステー TOEI original 5mm hollow pipe
タイヤ Grand-bois 650×32B "Cypres"
リム MAVIC 650B 36H
スポーク DT ♯15〜♯18 DB
ハブ MAXI-CAR  SF 36H   
フリー Suntour Myclo light 13〜24 6speed
ウィングボルト ATAX Wing Bolt titan
サドル IDEALE♯90 light alloy bolt & nut
ピラー TOEI Original
ブレーキ MAFAC Driver   light alloy bolt
ブレーキレバー MAFAC
ハンドルバー PHILIPPE "Professionnel"
ステム ATAX 80mm  light alloy bolt
ベル Addie
バーテープ Verox "Tressostar" black cotton
ダイナモ Soubitez  Battery built-in
ヘッドランプ Soubitez LED
テールランプ Soubitez G3 LED
リフレクター VIVA 40mm
ボトル TA
ボトルケージ IRIBE SUS 3mm
ポンプ AD-HOC

2011 TOEI  Demontable  Lightweight  Special  Model  仕様表

Weight:8880g

■編集後記

今回のクラシック名車アルバムは・・・・・・これまた「凄い」という形容がピッタリな超軽量デモンターブルです。以前ご紹介せていただいた、またkashiwaseさんの文章にも載っていました、U野さんのあの素晴らしいデモンターブルを越えるマシンは多分出ないかなあ・・・と思っていましたが・・・・・ちゃんと実用になって電装やポンプキャリアなど装備したランドナーでデモンターブル仕様で8.88kgというのは・・・・いやはや、凄いの一言です。
で資料など例によって頂いたのですが・・・・・あらゆる所のボルトやナットなどチタン製やアルミ製に作り変えられていてその顕著たるものはステムの臼でなんとアルミ製に作り変えられています。クランクは6mmの縦穴が開けられていて中空になっています。ハンガーシャフトはもちろんチタンでフリーはアルミ製のマイクロライト、そういう資料など見ていたら・・・・ここまでやるか?と目が点になってしまいました。いや、「恐れ入りやの鬼子母神・・・」という文句がふっと浮かびました。(笑)実は何を隠そう・・・小生もデモンターブルオーダーを考えていますが・・・サイズの点から軽量車には決してなり得ないことは重々承知しています。まあ出来る範囲でなるべく軽い部品を選んでそこそこ走って楽に担げたら良しと考えています。部品も7割程度は集まっています。 もう少しで全部集まる予定です。ウ〜〜〜ン、それにしても・・・凄いマシンが出来たという事もありますが、こも無理難題のオーダーをここまで良く具現したTOEI社の技術にはただただ驚くばかりです。決して大袈裟ではなくて・・・日本に生まれて良かった・・・・と思っています。取材に際し、全面的にご協力頂きましたkashiwase様にはこの場をお借りして厚くお礼申し上げます。最後まで見て頂いて有難うございました。

2012.1.14

No71