No73

2012.4.1

2011 TOEI CYCLO Touriste Special Model

2011 TOEI Cyclo Touriste Special model 仕様表

リム:MAVIC "Criterium" 650B 36H。星野さんによれば「カマボコよりも古い時代かもしれないですね」とのことでハイトが低くて少し幅広の形状が気に入っています。譲って頂いたカトーのおじさんに大変感謝しております。

ハンドルバー付近。ハンドルバーはGrand bois ランドナーバー。バーテープはコットンでニス仕上げになっています。
アウターはCLBの軽合のもの。

ブレーキレバー: MAFAC '50年代フルオープンのもの。
MAFACは手の大きい人向きと言われていますがこれは開きが浅いようで指がかかりやすいです。

ブレーキアーチ:TOEI Original。
1ケ1ケ手造りのすごく手が掛かっているハンドメイドのブレーキアーチでシューはクールストップ雨天用が付けられているようです。

■Special Thanks & 部品解説 : yamanashiさん   

ぱっと1目見てRene'HERSRのカタログの"CYCLO Touriste"マシンそのままの車です。パーツ類はもちろん1番美しいと思われるゴールデンエイジフランス部品で纏められていて超一流のフレーム材料、吟味されたスケルトンや完璧な組み立て、正にTOEI社の技術、センスが結集された一台と言えると思います。カラーはグロスブラックに金線引き。

今では道は大変良くなり、現代のツーリングマシンは細めの700Cマシンが多いですが、今回のマシンは時代で言うと'50年代、まだタイヤは太目の650B全盛の時代の懐かしい車です。この当時のマシンは道路事情から650Bが採用されていてチェンジはパンタ式になる前のヘリコイド式の代表選手、CYCLO-Randonneurです。このマシンですが・・・隅々まで細部の小物に至るまでオーナーの好みが反映されていてパーツアッセンブルや全体の纏まり、シルエットは大変素晴らしいものとなっていて今後このタイプのマシンの製作を考えている人にとっては大変良いお手本となるのではなるのではないでしょうか?それではオーナーのコメントです。

このシクロツーリズムは以前ご紹介いただいた2009年12月完成のスポルティーフの兄弟車的な存在として製作したものです。かねてより、同じ様式による古風な車を細いタイヤ・太いタイヤの対で製作したいと構想しておりましたが、やっとそれが叶いました。
自分の根っ子のところには、かつてニューサイ等で拝見したエルスやトーエイ、ここ数年ではThe Golden Age of handbuilt Bicyclesに出てくる往年のフランス車達(特に1952年のドリームバイクであったと紹介されているツーリング車)による強烈な刷り込みがあり、未だにこの辺の呪縛から抜け出せずにいます。オーダーの際には、古いエルスのカタログにあるシクロツーリズムを星野さんにお見せして「こ、こ、こんなんがほしいんのですけどぉ、、、」とお願いしてしまいました(スポルティーフの時も同様)。
昨年末の2011年12月に完成したばかりで、これを書いている時点では、まだ先般の新春サイクルミーティングにて走行したくらいですが、古風な外観ながら細部を間近で見ますとパーツの性能を生かすように随所にトーエイ社による工夫がされており、それらが走行して実感できるところは見事だと思います。
最後に、トーエイ社のスタッフのみなさん、それからやっかいな年代物のパーツを見事にレストアいただいたヴェロ・ドゥ・レーヴェさんにこの場をお借りしましてお礼申し上げます。

マシンを左から。全体的なバランス、シルエットも完璧だと思います。これほどの完成度のマシンは日本でそう何台もあるものではないです。直に拝見出来て大変ラッキーだったと思っています。

タイヤ: Grand bois "Lierre" 650×36B。42Bの太い物ではなくてそれよりやや細めのタイヤをセレクト。

クランク:TA Criterium
他と比べると時代的に新しい目ではありますが、自分的に大好きなパーツにつき選択いたしました。

チェーンリング:アウター、インナーはStronglight Touriste、歯数はそれぞれ46T,28T。センターはCT's  43T。
46×43×28 トリプル仕様。

ツーリストにトリプルは存在しなかったというのが定説ですが、あったのではないかという話も聞きます。アウターとインナーは純正ですが、ミドルは洒落のつもりでシーティーズさんに製作していただきました。トリプル化はトーエイさんによるものです。

Fメカ: TOEI Original。
ラック&ピニオンのシンプルな形式ですが、確実にチェンジします。

Rメカ: Cyclo Rndonneur TOEI 6 speed

チェーンレスト装着のため、トーエイで6速加工していただきました。カシャンカシャンと思いのほか軽やかに変速しますが、、上り坂では早めのチェンジが肝要のようです。

ペダル:TA early type。

この相当古いペダルはヴェロ・ドゥ・レーヴェさんににてレストアして頂きました。クリップはパトロード。ストラップも同じパトロードの赤です。

サドル: IDEALE ♯59 Professionnel。
650Bマシンではやはり軽合ベースのサドルが似合います。この個体は状態もよくなかなか手に入らない逸品ですね。当時のサドルはまだ鉄鋲の時代でした。

後ろから。
この時代のサドルは1ケ1ケシリアルナンバーが入っています。後ろのプレートもたとえば♯90番などよりも大きくなっています。

ステム:TOEI original 70mm
星野さんによれば「このタイプのステムは首が出すぎると格好悪いのでスペーサー入れました」とのことでした。
ベルはSON-NETTでヴェロ・ドゥ・レーヴェさんで磨いてもらいました。

ヘッド付近。
チューブはReynolds531、ラグはRene'HERSEタイプ、ヘッド小物はStronglightP3。

前ハブ:MAXI-CAR  TOEI extra large flange 36H。
刻印時代の穴無しをトーエイで特大ラージ化してもらいました。

QRシャフトはSimplex "Competition"。

同じく後ハブMAXI-CAR  TOEI extra large flange 36H。
チェーンレスト装着の為無理を言って6速仕様にしてもらいました。

QRシャフトはSimplex "Competition"。

フリー:ATOM 14〜24 5speed。
ありふれたATOMですが、これでも入手するのに苦労しました。

チェーン: Brampton "Course"。
星野さんによれば何分にもい古いチェーンにつき、変速機の調整に難航したそうです。シマノがよろしいようです。

ヘッドランプ:JOS 513CV。
このタイプのマシンではRadiosの製品もよく採用されますが定番のJOSを採用。

テールランプ:JOS FCM。

このテールランプもこのタイプのマシンには良く似合っていると思います。

ダイナモ: JOS "Type J"
よく磨いてあってピカピカになっています。

ローラーキャップ:"LAVIPERE"という、あまり聞き慣れないメーカー製のもの。
初めて拝見しました。

フレーム tube: Reynolds531 lug: TOEI orioginal size:535mm
ヘッド小物 StronglightP3
ハンガー小物 TA Triple shaft
コントロールレバー TOEI Original
Fメカ TOEI Original
Rメカ Cyclo Randonneur TOEI 6speed
クランク TA Criterium
チェーンリング Stronglight out inn :Stronglight Cyclo touriste  mid: CT's 46×43×28
チェーン Brampton Course
ペダル TA Early Type
クリップ Paturaud
ストラップ Patoraud Red color
ガード Honjo 650B
タイヤ Grand Bois "Lierre" 650×36B
リム MAVIC "Criterium" 36H
スポーク DT
ハブ MAX -CAR TOEI Extra large flange 36H & Hollow shaft for 6speed
フリー ATOM 14〜24 5speed
サドル IDEALE ♯59 "Professionnel"
ピラー TOEI Original
ブレーキアーチ TOEI Original
ブレーキレバー MAFAC '50s
ハンドルバー Grand Bois
バーテープ Cotton
ステム TOEI original 70mm
ベル SON-NETT
ヘッドランプ JOS 513CV
テールランプ JOS FCM
ダイナモ JOS "type J"
ボトルケージ TOEI Original
ポンプ AD-HOC Special Course

■編集後記

このマシンを今年の新春サイクルミーティングで拝見して「あれっ!!あの車に感じが似ているなあ・・・・?」とハッと気が着いていました。そう。あの車とは・・・No61のTOEI Special Sportifで 車は似ていても違うオーナーかも知れないし・・・・と思って取材をお願いしてみたら・・・・なんとやはりあのTOEI Sportifと同じオーナーのyamanashi氏で、イヤ偶然とはいえ、本当にビックリしてしまいました。(笑)
オーナーが同じだと当然マシンの好みも同じな訳で、出来上がるマシンも似たような感じになってしまいます。そう言えば・・・小生の所有のマシンも寸法は全部ほぼ同じで回転部分はCampagnolo、クランクはStronglight、サドルはIDEALE、ブレーキアーチはMAFACと同じ銘柄で少しずつ違う部品は採用していますが・・・基本的に雰囲気は当然同じようなマシンになっています。たまには全然違う雰囲気のマシンもオーダーしてみたいですが・・・・
今回のマシンも前回Sportifと同様大変凝った、ゴールデンエイジの部品を採用してスケルトンの取り方や組立、その他TOEII社の技術を結集して大変素晴らしいマシンとなっています。今回も前回に引き続いてyamanashiさんに全面的にご協力頂きまして特に今回は部品のコメントも書いて頂きました。いつもとコメントが違うのがお分かりかと思います。まあ本当はオーナー自ら書いて頂けたら多分もっと面白い記事が出来るのではないかと考えていますが・・・・そうもいかないのが現実です。オーナーのyamanashiさんにはこの場をお借りしまして厚くお礼申し上げます。