2000 TOEI CYCLO Randonneur                          Reconstruction: 2011

ちょっと見はごくフツーの700C快走用車に見えますが・・・・(オーナー談によるとCYCLO Randonneur)いやはや、この車の前身は・・・???

昔のNC誌に650Bと700Cの肩下寸法(ブリッジ半径)は実はほとんど同じなんですよ・・・・という記述ですが、確かどこかに書いてあったような記憶があります。で実際測ってみると350mm〜360mm前後で似たような寸法なのが分かります。今回ご紹介するこのマシンですが・・・・これを正に地で行って650B→700Cに改造したという小生の知る限り前例の無い画期的なマシンとなっております。実はこのマシン、過去にこのクラシック名車アルバムに登場しています。

No10 2000 TOEI CYCLO Randonneur

この時は650Bマシンで今回700C CYCLO Randonneurに大変身してしまったというマシンです。
最初にお断りしておきますが・・・・それでは私も!!と言う方もひょっとして見えるかもしれませんが、TOEI社はご存知のように今バックオーダーを多数かかえていまして大変多忙となっております。今回のような改造はオーダー納期に遅れが生じる原因になりますので極力控えて頂きますようお願い致します。超常連顧客である地黒団子奈さんだからこそ出来た事であり、あくまで「この様に出来る・・・・という参考例」として見て頂きたく思っております。・・・・それではオーナーのコメントです。

今回の自転車は一言で言うと。。。。。流れでこうなった次第です。2000年モデルとして完成しましたが、4〜5年前から峠の下りで安定感が無くなりました?星野さんに相談した所、台座位置を変更して試運転したり、700C位置との比較その他色々と検討して頂きました結果Fフォークを新調する事になりました。最初は同じ物を部分塗装の予定でしたが・・・??
線引きや調色の問題で〜色を変える事にサンジェ訪問した時に有ったショーモデルの色にしました。同時期にはTOMミニフレームも一緒に塗りました。650Bリムも交換時期とタイヤの供給状態、道路状態で、また私の自転車は700Cと肩下がほぼ同じで700Cに変更ピッタリ深さのガードを持っていたのも偶然でした。。

■Special Thanks: 地黒団子奈さん

以前の650Bの時のPHOTO。前フォークは700Cへ変更にあたり作り直しました。

■TOEI社にて

以前の650B用前フォークで最初は700Cに流用する予定でしたが・・・・ブレーキ台座を付け直した時の物と思われる写真です。

結局前フォークはいろいろ有って作り直しになったそうです。

前フォークが完成しました。
さてこれからバックフォークの台座位置変更やブリッジ周辺を700C用に修正して行きます。

このあたりのノウハウは・・・・・素人にはちょっと手が出せない領域になると思います。経験と技術を兼ね備えたTOEI社だからこそ出来る事ですね。

完成した700C用前フォークをフレームに組み付けて仮組みしてみます。ホイールは700C。どうやら問題はないようです。

完成した前フォークのUP。

当然の事ながらクラウンやブレーキ台座位置は700C用になっています。前フォークが出来上がって次はバックフォークの仕様を700C用に変更するための改造を行います。

フレーム塗り替えの際、ミニフレームも同時期に出して同じ
色で塗装したそうです。写真は去年のTOM2011の時のもの。

■TOM2011にて

■650Bから700Cに改造にあたり変更した点

■前後にJOS・・LEDバルブ
■ステムの同色塗装
■特注のバックサポーター&バーエンド
■ブレーキレバーをドット付
■リム〜グランボア、
■タイヤ〜グランボア700X26C
■ガード・・本所亀甲型
■チェンホィール〜TA48X44X30 
175mmフタ付き(全く同じサイズ&枚数です)

ただ〜バーテープは・・・重過ぎず軽過ぎず
ニス仕上げと4回巻きなおしました

リゾートイン黒岩荘前、完成した700C CYCLO Randonneur。いや、とても大改造を行ったマシン・・・とは見えません。

平沢峠の上にて。ほとんど同じカラーの跳ね馬ライダー氏のマシンと共に。暖色系のカラーはツーリング車に良く似合います。

■各部分PHOTO

チェーンホイール。

クランク:TA旧型フタ付き175mm
リング:TA 48×44×30

チェーンホイールも改造に合わせて交換したそうですが、クランク長さ、歯数は同じだそうです。

ヘッド部分。

フレームチューブは石渡022、ヘッド小物はTANGE RB661、
ステムは日東ハイクラウン90mm,凹部にはフレームと同じ色で塗装してあります。

バーエンドはTOEI アルミ削り出しのもの。
バーテープはコットンですが、ニス仕上げ、4回巻き直してあります。

ちょっと分かりづらいですが、日東ハイクラウンに取り付ける為、Fバッグサポーターは特注になっています。

ハンドルバーを上から見た所。

ハンドルバーは日東♯136を曲げ加工したもの。
しかしながらバーのニスの色とフレームカラーが見事にマッチしていますね。Fバッグの中にはNC誌500号のワッペンがあります。

フレームの線引きはなんとグリーンカラーで斬新です。「TOEI SPORTS MODEL」のロゴは横一行タイプですね。

ブレーキレバー。

ブレーキレバーはドットMAFACの'60年代のもの。
今入手は非常に難しいですね。

リム。

リムはGrand Bois "SCARABEE" 700C 36H
Grand Boisさんは、今は市場から消えてしまった昔からのポリッシュのリムや伝統的カラーのアメサイドまたはオープンサイドのタイヤなどこの他にもサイクリストが欲している重要な部品を供給してくれている大変貴重なお店となっております。京都に足を向けて寝られません。

タイヤ。

タイヤはGrandBois CerfBlue 700×26C。
やや細身のタイヤで前の650Bとは走行感覚は全然違っています。走りも軽く現代の道路事情にもマッチしていると思います。

フレーム tube: ishiwatari022 size:610mm top :560mm      Front fork New Build
ヘッド小物 TANGE RB661
ハンガー小物 TA
Wレバー TOEI Original
Fメカ TOEI Original
Rメカ CYCLO Randonneur 5V
クランク TA 175mm
チェーンリング TA 48×44×30
チェーン Sedisports
ペダル Lyotard♯460
クリップ GB
ストラップ BINDA
ガード HONJO 700C
タイヤ GrandBois CerfBlue 700×26C
リム Grand Bois "SCARABEE" 700C 36H
スポーク Stainless ♯15
ハブ Campagnolo Nuovo Tipo LFQR 36H
フリー REGINA92 14〜26 5speed
サドル IDEALE90 Light alloy
ピラー TOEI Original
ブレーキアーチ MAFAC Criterium
ブレーキレバー '60s MAFAC
ハンドルバー NITTO ♯136
バーテープ Cotton Shellac Varnish finish
ステム NITTO Hi-crown 90mm
ダイナモ Soubitez 10N
ヘッドランプ JOS 431C LED Valve
テールランプ JOS FU LED Valve
ボトル hasegawa original
ボトルケージ TOEI Original
ポンプ AD-HOC "Integrale"

2000  TOEI  CYCLO Randonneur  仕様表    変更部品:黄色表示

■編集後記

このクラシック名車アルバムの最多発表車の記録を持つ常連さんの地黒団子奈さんの最新(と言っても改造ですが)のマシンです。
改造・・・・と一口に言ってもその内容はあっと驚く、本当に驚愕に値する物です。まあ小生も経験があるのですが、結婚前のまだ独身の時代('80年代前半)まではまだ650Bランドナーが活躍できるフィールドがあり、結構乗って走っていましたが・・・・年々舗装が進んで道が良くなるとがぜん700Cで快走ランドナーが欲しくなり、小生の場合は650Bランドナーは手放してしまって新たに部品を集めて700Cで快走ランドナーをオーダーしてしまいました。その時は・・・・このような改造が出来るとは夢にも思わなかったし、一般概念として650Bと700Cでは肩下寸法は全然違う物だ・・・という認識があったと思っています。
今回のマシンはその概念を根底から覆してなんと650Bシクロランドナーが700Cシクロランドナーに大変身してしまうという、夢のような話です。過去NC誌にもこのような大改造の記事はなかったと思います。交換部品も必要最小限で完成したマシンは走行性能も素晴らしく仕上がりも最初からこの700Cでオーダーしたかのような自然な、素晴らしい完成度だと思います。TOEI社では前にも書きましたようにこのような改造は今引き受けられる状況ではありませんが、このような改造もやろうと思えば出来ると言うTOEI社の素晴らしい技術を見て頂きたいと思っております。今回の取材に際し地黒団子奈さんには全面的にご協力頂きました。この場をお借りしまして厚くお礼申し上げます。

■650B→700C改造: 2011年

No72

2012.3.9