2009 TOEI CYCLO RANDONNEUR

ウ〜〜〜〜ン、とうなってしまった1台。'50年代古き良き時代の典型的フランスタイプシクロランドナーです。カラーはフルCP。

このマシンはTOM2011で拝見しました。チェンジはシクロランドナー、TOEI オリジナルカンティーブレーキ、ステムはこの仕様ならばやはりRene'HERSEタイプ、でマシンの顔、チェーンホイールですが、なんとこれ、かの鳥山新一氏が昭和29年に輸入した日本最初のRene'HERSEのチェーンホイールを参考にTOEI社と東京サイクリングセンターが共同で試作したという滅多に見られない逸品です。クランクにはオーナー自ら彫ったという"TOEI"の刻印があります。このチェーンホイールは初めて拝見しました。そういえばその昔、'70年頃でしたか、NC誌広告で東京サイクリングセンターの最高級CAMPING車「インペリアルご注文の方に装備」と銘打ってRene'HERSEタイプチェーンホイールやステムが大きく出ていたのを想い出しました。マシンは'50年代、ヘリコイドのシクロランドナーを軸にフロントもTOEIオリジナルスイングアーム式、TOEIオリジナルカンティーブレーキ、IDEALE♯60番といった一番華やかだった頃の典型的なフランスタイプになっています。それではオーナーのコメントです。

私が、自転車に興味を持ったのは、20数年前に、井の頭通りを車で走行中にディスプレイされた自転車が、目に入り、某、東京サイクリングセンターを覗いたのがきっかけでした。いろいろな話をお聞きして、何台か製作していくうちに、自分の生まれた頃の自転車を作って見ようと思ったのが、この自転車を作ったきっかけです。
自転車及び部品に関しては、ゼロ以下?の知識でした。すべて、先輩コレクターの方々が先生でした。初めは、年代考証も考えず・・・・・?友人の指摘に部分的な取り換えが、度々というお決まりのパターン?・・・・?マイナーチェンジも数回と、本当に、東叡社には大変お世話になりました。最終的に完成したのは、2009年になりました。

■Special Thanks:GENBAさん

チェーンホイール。

TOEI/ゼファー試作品。歯数は48×44×30

TOEI/ゼファー試作品とは・・・・・・鳥山氏がフランスからルネエルスを日本に最初に持ち帰られた後、試作品として東叡社と、東京サイクリングセンターが一緒に、ステム、チェーンホイル、クランク、等を作られたものと聞いております(オーナー談)

実は小生このチェーンホイールを拝見したのは初めてです。やはり3つ穴のこのデザインは秀逸だと思っています。このチェーンリングはペダル装着のままリング交換が可能です。クランクにはオーナー自ら彫ったと言う"TOEI"の刻印が入っています。クランク長は165mm。

Rメカ。

Rメカは'50年代の名品、CYCLO Randonneur。ヘリコイド式でレスポンスはちょっと1呼吸遅れますが、なかなか味のあるチェンジです。今では見かける事も非常にまれになりました。組み付けは素人には難しく熟練を要します。

フリーはATOM 15〜28T 5speed。なおチェーンレストが見えますが、ハブと、シクロランドナーのスライドシャフトは6速用の少し長い物になっています。

ウィングナットはBell。

サドル。

サドルは定番のIDEALE♯60 Professionnel。
軽合ベースサドルで通常のワイヤーベースのサドルよりも軽く出来ています。この個体はほぼ新品のような素晴らしいコンディションでなかなか見かけないものです。当時はまだ鉄鋲の時代で銅鋲はもう少し後に登場します。

ピラーはTOEIの1本ピラーで削り出しの逸品です。ピラーの出もこのあたりが美しいですね。

美しいヘッド付近。

チューブはReynolds531、ラグはTOEI オリジナルEカット(Rene'HERSEタイプ)、ヘッド小物はStronglight Competition。
ステムはTOEI/ゼファーの試作品、 エクステンションは50mm。ラグは金線で縁取りされていて非常に美しいです。なお気をつけて見るとブレーキワイヤーの内蔵口のデザインはTOEIのそれではなくてRene'HERSEタイプになっていますね。

ベルは入手困難なフランス"SON-NET"、ハンドルバーはPHILIPPE 400mm。

ブレーキアーチ。

ブレーキアーチはTOEIオリジナル カンティーレバー。
オリジナルはご存知Rene'HERSEオリジナルカンティーレバーで優美なデザイン、細めのアーム、素晴らしい逸品ですが非常に高価でおいそれとはオーダー出来ないのが難点。舟はMAFACを流用しているようです。


ガードはフランスLefol "Le Martele"650B。
亀甲タイプでこれもなかなか見られないガードです。

ダイナモはこれまた定番JOS "Type P"でその昔は多数有って入手は非常に簡単でした。

ハンドルバー部分。ハンドルバーはPHILIPPE 400mm。バーテープはコットンでニス仕上げになっています。ブレーキレバーはMAFAC。組立てはシクロランドナーはT社☆野さんという事ですが後は本人自ら組み立てたそうです。(驚)ステムはTOEI/ゼファー試作品の50mm。

ハブ。

ハブはノルマンディーのLF丸穴36H。今やラージハブでこのようなクラシックな感じのハブは入手困難になってしまいました。

スポークはSwiss DT Champion ♯15、張り方はJIS組みになっています。ウィングナットはBell。

ペダル。

ペダルはリオター♯65。リオターの製品の中では最高ランクのペダルで玉当たりも良いですね。

クリップはクリストフ旧タイプ、ストラップはビンダ。この辺はオーソドックスな組み合わせになっています。

ボトル。

ボトルはその昔入手できたコロラルの復刻品だそうです。アルミボトルでケージはTOEI オリジナル TA型。

でシートチューブには光って見難いですが、登り竜がデザインされています。この登り竜はいろいろあってこのタイプは初めて拝見しました。

ポンプはAD-HOC Professionnel。

チェンジレバー。

チェンジレバーはTOEI オリジナル シクロランドナ−用エキセントリックレバー。偏心していてロー側にチェンジした際のワイヤーの弛みをこれで吸収して弛まないようにしています。

TOEIオリジナルラグはRene'HERSEタイプ。

Fバッグ、ヘッドランプ

Fバッグは国内ハンドメイドのグーワタナベ製。元のモデルはGilles Berthoudのものだそうです。

http://www.guu-watanabe.com/

ヘッドランプはウ〜〜〜〜ンある意味定番のJOS 513CV。
中型の砲弾型ランプでは1番人気のランプになっています。

リフレクター。

リフレクターはガードに2つ装備されています。
上はJOS FCM。下はやはりJOS 角型タイプのものです。

リフレクターは左チェーンステーにも装備されていました。
申し訳有りません。メーカー型番などはちょっと不明です。

リムは非常に入手困難なMEPHISTO 650B。中にはバルサが入っているという逸品。タイヤはミシュラン650×35B。

フレーム Reynolds531 TOEI Original Lug、size C-T:520mm top:530mm
ヘッド小物 Stronglight Competition
ハンガー小物 Stronglight
コントロールレバー TOEI Original
Fメカ TOEI Original
Rメカ Cyclo Randonneur
クランク TOEI/ ZEPHYR Trial production
チェーンリング TOEI/ ZEPHYR Trial production 48×44×30
チェーン SEDIS
ペダル LYOTARD ♯65
クリップ CHRISTOPHE
ストラップ BINDA
ガード LEFOL "Le Martele" 650B
タイヤ MICHELIN 650×35B
リム MEPHISTO 650B
スポーク Swiss DT Champion ♯15
ハブ Normandy LF 36H
フリー ATOM 15〜28 5speed
ウィングナット Bell
サドル IDEALE ♯60
ピラー TOEI Original
ブレーキアーチ TOEI Original
ブレーキレバー MAFAC
ハンドルバー PHILIPPE 400mm
ステム TOEI/ ZEPHYR Trial production 50mm
バーテープ Cotton
ベル SON-NET
ダイナモ JOS type P
ヘッドランプ JOS 513CV
テールランプ JOS FCM
リフレクター JOS Square type
ボトル Coloral type
ボトルケージ TOEI Original
ポンプ AD-HOC Professionnel

2009 TOEI Cyclo Randonneur 仕様表

■編集後記

今回はGENBAさん所有のオールCP シクロランドナーをお願いして取材させて頂きました。完成して何年かなるそうですが、今完成したようでピカピカになっていました。小生はオールCPのマシンは1台も所有していないのですが、やはり重厚感があって非常に良いですね。
今回のマシンですが、何と言うか、小生が駆け出しの頃のまだ650Bが全盛の時代の典型的な、非常に趣味的なマシンに仕上がっています。チェンジはRがヘリコイド式シクロランドナー、Fはスイングアーム式、ステムやブレーキなども手造りの非常に手のかかったマシンでその他の部品も美しくて入手困難、なおかつバランスの取れたフランスタイプのものになっていてオーダーとしてはもうこれ以上のものはないといった非常にレベルの高いマシンだと考えています。このような素晴らしいマシンを目にするのはまれですので無理を言って取材させて頂きました。GENBAさんはPCはあまり得意ではないそうですが、幸い奥様が得意でしたのでいろいろ情報を頂いて今回このようにUPすることが可能となりました。取材に際し、快くご協力を頂いてGENBA様と奥様にこの場をお借りしまして厚くお礼申し上げます。最後まで見て頂いて有難うございました。

2011.10.22

No69