2007  TOEI  700C  RANDONNEUR

'70年代の雰囲気のゴールデンエイジ700Cランドナーです。このマシンですが・・・・・部品アッセンブルはもとよりそれ以外のFバッグや革製品の採用が非常にスマートで印象に残っている1台です。カラーはややダークな感じのアイボリーです。

このマシンのコメントはオーナー様が熱く語って頂きました。
初めてスポーツ車に乗ったのは小学校6年生のときで、親から買って貰った藤色の富士フェザーコンポでした。・・・・・それから三度自転車を趣味とするまでに30年が経ち、メタボ解消のためにクロスバイクから再開して、いまどきのカーボンモノコックのロードレーサにも跨っていますが、これ等の自転車では旅情を愉しむ風情に欠けていて、私の趣味の世界を満たせてくれるものではありませんでした。  

akutaさんやGAMIさんのHP、くりくりさんのブログで、今もなお私が少年時代に憧れた旧いパーツで組まれたピカピカのランドナーやスポルティーフに乗り、現役サイクリストとして、単独行は勿論のこと、クラブランやオフ会などで走っておられることを知り、是非仲間に入れて頂きたいと思っていました。少年時代の刷り込みが大きかったのか、ヤマネさんで見た吊るされたALPSTOEIのフレームや、オジサンたちや大学生の自転車を見て、それらの薀蓄を聞いて、ランドナーやスポルティーフに乗るなら東叡車だと、そしてその頃に憧れたパーツで組んだ自転車に乗りたいと思うようになりました。

ネットの情報で名古屋のカトーサイクルでそうした自転車が未だ調達できることを知り、20072月に、仕事が終わるや否やカトーさんへ駆け込んだことが懐かしく思い出されます。少年時代から私は吊るしのフレームしか知らず、恥ずかしい話ですが、サイズと塗色を指定することがオーダーフレームだと思っていて、松葉アウター受けを外し、巻きステーの追加指定した以外は何の拘りもなくスタンダードフレームを注文してしまいました。

唯一迷ったのはポンプペグのフレーム直付けで、カトーサイクルでAD-HOCを用意してもらっていたのですが、中学3年生の頃に入手したURAGO(仏)のロードフレームのトップチューブの下にポチッとインフレータ用のペグが付けられていて、オチンチンみたいだなと揶われたことがあって、トラウマといえば大袈裟になりますが、そのことがあってか、フレームへのポンプペグの直付工作は行いませんでした。バンド式ポンプホルダを使用しようとしていましたが、トップ−シートチューブ周りがゴチャゴチャした感じになってしまうので、AD-HOCも諦めました。スッキリして結果オーライだったと思っています。

塗色もこれまた少年時代に見た東叡車の色だったと記憶しています。メタリック塗装やマイカ塗装の上等そうな深みのある色と対照的な、安っぽいペンキ屋さんのカペカペ塗料といった観のあるソリッドカラーを選びました。この自転車には、どうしても外せないパーツがありました。一つはストロングライト93DCWセット、もう一つがカンパレコードのブレーキレバー、そしてサンプレSLJの変速機セットです。  93Dは少年時代に入り浸っていた京都岡崎のキヨセサイクルのショーケースにあったものを曇らせていました。

中でもダビデの星の様な93Dは鮮烈なイメージとして残り、先のURAGOにこれを付けたかったのですが、中学生の私には高嶺の花で諦めざるを得ませんでした。ブレーキレバーは当時の舶来品は大きく、無理してレバーに指を掛けていましたが、カンパのそれは小ぶりで違和感がなく、手にしっくりきました。しかし当時は際立って高価で、憧れで終わってしまいました。70年代の仏製部品をメインにアセンブルしましたが、ここだけは伊製を使用しました。SLJは高校1年生になって完成したURAGOにかなり無理をして付けていました。ダラダラ(ガチャガチャではない)とリキッド変速とでも言おうか、そんな感じだったと記憶しており、よりアナログ的な変速印象を好みこれにしようと思いました。

何度か急坂対応のため、CWセットの交換を検討しましたが、スター・オブ・ダビデへの想いは強く、49D+TAへの変更は押し留めており、完成後にサドルの交換とマッドガードの分割加工にリアバッグサポータを付け現在に至っています。自転車の趣味の広がりとともに所有台数も増え、とうとう自宅では置ききれなくなり、幾台かは生家へ送り保管して貰っているのですが、この車には、シクロツーリストとして、新たな世界への扉を開いてくれたという格別の思い入れがあり、いつも傍に置いていて直ぐ持ち出せる1台となっています。

■Special Thanks: Tdotさん

チェーンホイール。

チェーンホイールはご存知Stronglight 93D。名品63Dの後継モデルとして'71年頃登場しています。一番印象に残っているのはこのモデルでBernard ThevnetがTour de Franceで優勝した事ですね。

リングは同モデル48×36。
ランドナーでこのチェーンホイール採用はあまり見かけないですが・・・・機能的には全然問題ないです。

リヤメカ。

リヤメカは・・・・・'70年代初頭に日本に入って来たSimplex Super LJです。全アルミ製でデザインも素晴らしく小生もいつくか所有しています。

フリーはSuntour マイクロライト 13×15×17×19×21×24 6speed。

Fメカ。

Rメカとお揃いのSimplex Super LJ。
このメカの最大の特徴はワイヤーが前引きでワイヤーレイアウトが通常のメカとはちょっと違います。

小生は・・・・昔NC誌で言っていた、カンパ・サンプレ党の一員で(笑)Super LJ使用時FメカはCampagnolo Recordを使用しています。

ブレーキアーチ付近。

ブレーキアーチはMAFAC Competition。2次型で、1次型の刻印のモデルの次のモデルです。フランスタイプのランドナーでは一番オーソドックスなブレーキアーチと言えると思います。

テールランプはTOEI オリジナル。
アルミの素材から削り出して作るワンオフの逸品です。

このマシンはサドルバッグ装備を想定してリヤキャリアを装備しています。

サドル。

サドルはランドナーには定番のIDEALE♯90 ナチュラルカラーのもの。このサドルはまだ新しいものの様ですが、使い込んでくると良い風合いになります。

ピラーはSimplex 。

ハブ。

ハブは・・・・・フランスタイプのマシンと言うことで、マイヨール ♯700
LFQR 36H。

スポークは・・・・ロベルジェル・エトワール♯15のステンレス。
組み方はイタリアン8本組になっています。


ステーの固定方法は通常とは違って専用の固定用小物を使用しています。

ハンドルバー。

ハンドルバーは日東Mod.55。
ステムはTOEi オリジナル95mm。

ブレーキレバーはCampagnolo Recordですがパッドは革製になっています。

Fバッグ。

通常はTOEIに乗っている方々は小生も含めてフランス Gelles BerthoudのFバッグが多いと思いますが、このバッグは東京吉祥寺グ-ワタナベの製品です。

デザインも良くて作りもしっかりしています。中京地区にあってはあまり見かけませんが、良いバッグだと思います。

ヘッドランプ。

ヘッドランプはSoubitez お団子ランプ。
キャリア内にコード完全内蔵の逸品です。
(小生が写ってしまいました。)

美しいヘッド付近。

チューブはReynolds531、ラグはTOEI オリジナル、ヘッド小物はStronglightV4。

ステムはTOEIオリジナル、95mmでUniversalのベルが直付になっています。FバッグクイックアタッチメントはTOEIオリジナル。これ簡単に脱着出来ますが、長年使用すると段差などでFバッグが跳ねてしまうことがあるのでご注意。

ボトル。

ごく普通の市販マホービン?に皮製ケースでカバーしています。サドルやFバッグと統一感があって非常に良い感じですよね。


ケージはTOEIオリジナル。

リフレクター。

リクレクターは木村製作所製のもの。シンプルで良い感じです。いつくか大きさの種類があります。

バッテリーランプ。

バッテリーランプはこれも木村製作所製の逸品。
アルミ削り出しでバッテリーランプの決定版的なモノだと思います。

ダイナモ。

ダイナモはお馴染みSoubitez 12N。
今ではなかなか入手困難になってしまいました。

リムはRIGIDA700C 36H。今は本当にポリッシュリムがなくなってGrand Boisさんのご尽力には頭が下がります。

タイヤ。そのGrand BoisさんのGrandBois CerfVert 700×28C。このタイヤ、小生も700Cランドナーで使用しています。良いタイヤです。

フレーム tube:Reynolds531 TOEI Original Lug size:560mm
ハンガー小物 Stronglight Competition
ヘッド小物 Stronglight V4
Wレバー Simplex Super LJ
Fメカ Simplex Super LJ
Rメカ Simplex Super LJ
クランク Stronglight 93 170mm
チェーンリング Stronglight93 48×36
チェーン SEDIS
ペダル TA PISTA
クリップ CHRISTOPHE
ストラップ BINDA
マッドガード HONJO 700C
タイヤ Grand Bios 700×28C
スポーク ROBELGEL Trois Etoiles
ハブ Maillard 700 LFQR36H
フリー Suntour Micro light 13〜24 6speed
サドル IDEALE ♯90
ピラー Simplex
ハンドルバー NITTO Mod.55
バーテープ FUJITOSHI Leathjer
ステム TOEI original 95mm
ベル Universal
ブレーキレバー Campagnolo Record
ブレーキアーチ MAFAC Competition
ダイナモ Soubitez 12N
ヘッドランプ Soubirez
テールランプ TOEI Original
バッテリーランプ KIMURA
リフレクター KIMURA
ボトル TIGER Stainless
ボトルケージ TOEI original
ポンプ SILCA

2007  TOEI  700C  RANDONNEUR仕様表

■編集後記

今回のTdotさんのTOEI 700Cランドナーですが、マシン自体も素晴らしいのですが、用品、小物関係が非常に凝っているなあ・・・・と感じました。まずFバッグがグーワタナベさんの製品で、ランプ関係は木村製作所製、でこのレポートには書いて無いですが、バーエンドも木村製作所のアルミ製、ストラップの本革カバーは「革工房やまうち」の製品でブレーキレバーパッドも本革製で多分同じ?ものかなあ・・・・と思いました。今まで小生も知らなかったいろいろな国内の素晴らしい自転車用製品をこのマシンで知る事が出来ました。
今回のTdotさんのマシンで一番の特徴はやはり・・・・Stronglight93チェーンホイールですかね?ランドナー(多分にSportif的ですが)でこのチェーンホイール採用のマシンはあまり見かけなくて凄く新鮮な感じに見えます。このワイドなギヤ比と700Cホイール採用でオールラウンドなツ−リングを可能にしています。フレームは特に凝ったものではないですが、部品アッセンブル、小物の選択でこのような素晴らしいマシンもTOEIで製作可能となっています。今回の取材でオーナーのTdotさんには全面的にご協力頂きました、この場をお借りしまして厚くお礼申し上げます。最後まで見て頂いて有難うございました。

No66

2011.3.4