端正に纏まった'60年代ゴールデンエイジ部品使用ZEPHYR Sportif。カラーはRolls Royce Rhapsody。

今回ご紹介するSportifはご覧のように大変素晴らしく凝ったマシンに仕上がっていますが、今回はいつものアルバムのようにこの素晴らしいマシンをただ単にご紹介します的なものではありません。ちょっとホロ苦い物語がありまして・・・・・・詳しくはまた別にご紹介します。
まあ簡単に言うと誰でも1度や2度くらいは経験する?ちょっとアクシデントに遭ってしまってフレームチューブTOPとダウンが曲がってしまった・・・・と言うことです。元のチューブはもう使用出来ませんので、チューブは差し替えてあります。外見からは全然分かりません。それどころか、以前にも増してより精悍でより走りそうなマシンに変身してしまった・・・・と見えるのは贔屓目でしょうか?(笑)
また後でそのリペアーの様子などもご紹介出来ると思いますが、TOEI社の技術は本当に凄い・・・・・と感じた1台です。使用部品はもちろんゴールデンエイジのフランスタイプ、カラーはRolls Royce Rhapsodyというライトブルーメタリックになっています。これとCPとの組み合わせで大変軽快&ゴージャスな感じに仕上がっています。


SPECIAL THANKS :青レンガさん

チェーンホイール。

クランクはTA 3アーム。正式名称は
"Professionnel 3 Attaches"と言います。旧型でペダル穴にフタがあるタイプ。長さは172.5mm。

リングは同50×36。このギヤ比で急な坂道もガンガン登れそうです。

FメカはHuret Luxe ♯700。
ペダルはLyotard♯65 Dura。

Rメカ。

RメカはHuret Luxe Competition。Luxeには3種類あり、このCompetitionは文字通りレース用ということでボディの長さが1番短くなっています。

エンドはTOEI ストレートですが、このチェンジの為にチェンジピボットの距離を短くしてあるワンオフのものです。

フリーはアルミ製 ZEUS2000 14×15×17×19×21 5speed。
チェーンはSEDIS "PRO"。

ハブはMAXI CARですが、ラージフランジのものを加工してより大きい特大ラージフランジとしています。

クイックシャフトはCampagnolo Recordですが、ナットはVIVAアルミ製のものに交換しています。

ブレーキアーチ。
ブレーキアーチはMAFAC Competition。もちろん刻印のものです。

舟付シューはご覧のようにCampagnolo Record の舟付シューを加工して取り付けています。

テールランプはTOEI製JOSタイプですが、レンズはルクゾールの物を使用しているそうです。

ちらっと見えているダイナモはSoubitez 12N旧型ですね。
初期のものは下の部分が白プラスチックで鉄ローラーでした。

サドル。

サドルはIDEALE♯90 ナチュラルカラーのものです。
今やIDEALEのサドルは大変入手困難になっています。

ピラーはSimplex 26.8mm。もちろんバッジ付の物でアルミ製の物です。

美しいヘッド付近。

チューブはReynolds531、ラグはZephyr オリジナルラグ、
ヘッドセットはCampagnolo Super Record Pistaをピカピカに磨いたものです。

WレバーはHuret Luxeですが、アウター受けはカットしてあるようです。

ステムはTOEI 製 Rene'HERSEタイプ 100mm。ステムのコラムの出は大変少なくRene'HERSEのシルエットに限りなく近づけてあるように見受けられました。

Fキャリア付近。

Fキャリアは通常よりもやや細い6mmのパイプ製。
ヘッドランプはSoubitez。

ブレーキアーチはMAFAC Competition。
タイヤはCotinental Grand Prix 3000 700×23C。
このタイヤはなかなか評判の良いタイヤのようですが、小生はまだ使った事がないです。

リムはMAVIC Module "E" 700C。

ハンドルバー。

ハンドルバーはNITTO Mod♯55 バルジタイプ。
マークは削り落としてあるそうです。

バーテープはVELOX コットン、シェラックニス仕上げ。このニス仕上げの色とサドルナチュラルカラーの色が大変マッチしています。

ブレーキレバーはCampagnolo Recprd。もう随分昔からパッドが大変入手困難になっています。


ちらっと見えているボトルケージですが、青レンガさんが「このような形状のものを」とラフスケッチから製作したTOEI オリジナルワンオフのものです。

前ハブ。

前ハブはMAX-CAR。
特大フランジを取り付けています。元はラージフランジのハブを改造してリベットでより大きい特大フランジを後から取り付けたものです。

クイックシャフトはCampagolo Recordですが、ハウジング、ナット共VIVA アルミ製に交換しています。

後ハブ。

後ハブもMAX-CAR。この写真からはちょっと分かり難いですが、ハウジングもVIVAアルミ製に交換しています。

向こう側に見えているチェーンプロテクターはフランス
Gilles Berthoudのもの。

タイヤ。

タイヤはContinental Grand prix 3000 700×23C。
小生はまだこのタイヤは履いたことないです。評判は良いですね。

リムはMAVIC Module "E" 700C。今ではポリッシュの光るリムが無くなって久しいですが、I's Bicycleさんのご尽力でなんとか今でも入手可能です。

■アクシデント 1996.12.8

このマシンは以下のアクシデントに遭ってFフォーク、TOP、ダウンチューブにダメージを受けてその状態からリビルドしたものです。
最初の写真からはそんな事全然分かりません。以下の写真を見てもらったら良く分かりますが前フォーク、TOPチューブ、ヘッドチューブ、ダウンチューブは作り替えになりました。今の素材のカーボンやアルミでしたらこんなリペアは多分、不可能と思います。ラグ付スティール(マンガンモリブデン)チューブだから出来る事であり、ラグレスフレームではやはりリペアは出来ません。この点においてラグ付フレームに乗っていた事が非常にラッキーだったと考えています。で1番肝心な事はこういう優れたリペアの技術を持つTOEI社の存在です。以前と全然変わらず素晴らしい走行性能を蘇らせる事が出来るTOEI社の素晴らしい技術にはただただ驚くばかりです。

アクシデント後の写真。

最初の塗装はホワイトにラグは金線の縁取りでした。
どういう状態で転倒したのか全然記憶にないそうです。

怪我の状態は右眉の下を切って二針縫ったそうです。
仕事は3日間休んで復帰。右目が内出血だったそうですが、2ケ月で元通りに。

TOPチューブ、ダウンチューブに皺が入ってしまいました。

1番ダメージを受けたのがFフォーク。フォークコラムが根元から曲がってしまいました。ガードがダウンチューブに当たって走れません。


写真では分かりづらいですが、前リムも1ケ所凹んでしまいました。

クラウン付近。

さすがのReynolds531フォークでも衝撃を吸収しきれませんでした。ご覧のように大きく内側に曲がっています。

最悪、フォークコラムから折れてしまう場合もあります。

■TOEI社で リペア開始

持ち込んだフレームはこのように切断してしまいました。
この部分を新たに作り替えます。

TOPチューブ、ヘッドチューブ、ダウンチューブ、Fフォークです。

再利用する部分。

TOPチューブの後部分が残っていますが、もちろん新しく作って差し替えになります。

チューブ差替えは1回に限り出来ます。1回差替えてまた熱を加えると材料が疲労してしまって2回は出来ません。やはり最初製作の時よりも強度は落ちてしまいます。走行に当たってはより慎重に走るのを要求されるのでは?と思います。

新しく製作したヘッドチューブ。

ステムをヘッドから直ぐに出したいと、星野さんにお願いしたら「10ミリスローピングしましょう」と言う事になり、必然的に意識的に+10mmとしたそうです。

・・・・・というようなプロセスを経てアクシデントから約2年後の'98年にリビルド完成に至りました。

■1998年 リビルド完成

フレーム tube:Reynolds531
lug: Zephyr Original
size:c-t 565mm top:550mm
スポーク DT ♯15
ハブ MAXI-CAR
フリー ZEUS2000 14×15×17×19×21
ハンガー小物 Stronglight Titanium サドル IDEALE♯90
ヘッド小物 Campagnolo Super Record Pista ピラー Simplex 26.8mm
Wレバー Huret Luxe ハンドルバー NITTO♯55 400mm
Fメカ Huret Luxe バーテープ VELOX Cotton
Rメカ Huret Luxe Competition ステム TOEI Original Rene'HERSE Type 100mm
クランク TA Professionnel 3 Attaches ベル made in Japan
チェーンリング TA 50×36 ブレーキレバー Campagnolo Recprd
チェーン SEDIS Pro ブレーキアーチ MAFAC Competition
ペダル Lyotard ♯65 ダイナモ Soubitez 12N
クリップ CHRISTOPHE ヘッドランプ Soubitez Type Golf ball
ストラップ ALFREDO BINDA テールランプ TOEI Original
ガード HONJO 700C リフレクター made in Germany
タイヤ Continental Grand prix 3000 ボトルケージ TOEI Original
リム MAVIC Mudule "E" 700C ポンプ AD-HOC INTEGRALE

1998  ZEPHYR  SPORTIF  仕様表

■編集後記

今回のマシンは・・・・普通とはちょっと違ってアクシデントに遭ってTOPチューブ、ダウンチューブには皺が入ってフォーククラウンは根元から曲がってしまってあわや折損という、ちょっとつらい事故に遭われてしまった青レンガさんの経験談、そしてそういうマシンを以前のようにまた素晴らしい性能のマシンに蘇らせる事が出来るTOEI社の素晴らしい技術をご紹介出来たかなあ・・・・と思います。
マシンはご覧のようにフランスタイプ、非常に凝った車に仕上がっていて青レンガさんのセンスの良さが出ていると思います。特筆すべきはCPが多用してあってRolls Rpyce Rhapsodyなるライトブルーメタリックと相まって非常に美しく仕上がっていると感じています。写真からはアクシデントに遭ったマシンとは全然感じられませんよね。このマシンで都合3台青レンガさんにご紹介頂きました。このマシンの取材にあたり青レンガさんには全面的にご協力頂きました。この場をお借りしまして厚くお礼申し上げます。最後まで見て頂いて有難うございました。

No57

2010.4.24

1998  ZEPHYR  SPORTIF