PHOTO Report    TOEIタンデムの出来るまで

ほぼ完成のTOEI TANDEM "TYPE CHANTELOUP"。レポートを見てもらったら分かりますが、驚くほど手がかかっています。

懇意にして頂いている青レンガさんから興味深い写真が送られてきました。それは・・・・・なんと最初のオーダーシートから始まって素材からどういう風にして加工して組立ててタンデムになるのか・・・・といった普段オーダーしていてもなかなか見る機会が無い貴重な写真です。特にタンデムは聞くところによると納期2年程度はかかるのが普通のようでめったにこのような写真は見られません。提供して頂いた青レンガさんにはこの場をお借りして厚くお礼申し上げます。モデルとなったタンデムは'98年完成した"TYPE CHANTELOUP"です。私はもうてっきり後ろシートチューブが曲がっているタイプが"TYPE CHANTELOUP"とばかり思っていたのですが、真っ直ぐなシートチュ−ブの"TYPE CHANTELOUP"もあるそうで・・・・・今回勉強になりました。それでは興味深い加工の様子をどうぞ。

SPECIAL THANKS :青レンガさん

持参したレポート用紙で書いた寸法図他。

今回チューブは丹下プレステージオーバーサイズを使用、ベースチューブとFフォークはReynolds531です。

普通はオーバーサイズチューブ使用の為ラグレスになります。
TOEI社ではオーバーサイズチュ−ブ用のラグをワンオフで製作しています。オーダーシートの上にあるのは加工したエンドとReynolds531Fフォーク。

Reynolds531べ−スチューブ用ラグの製作。
ベースチューブとシートチューブ、ダウンチューブに合うパイプからラグを1つ1つ手造りして行きます。

上下ヘッドラグ、前後シートラグ、前後ハンガーラグの計6つを1つ1つ手造りして行きます。気が遠くなるような仕事ですね。

Reynolds531Fフォーク用クラウン。

タンデム用フォークは当然の事ながらソロ用より太くなります。クラウンも専用の物が必要になります。驚いた事にインゴットから削り出されたものだそうです。

丸いデュラルミンの円板が見えていますが、ハブの特大フランジ。MAXI-CARのハブにリベットで取り付けます。

Reynolds531べ−スチューブとFフォーク。

べ−スチューブは角が尖っているのですね。もっと丸っこいのかなあ・・・・と思っていました。ラグの製作は大変ですね。

下にあるのは原寸で引いた設計図。

ステム。

今回青レンガさんのタンデムではRene'HERSEタイプ双胴ステムをオーダーされています。

上が素材のデュラルミンインゴット。これから削り出します。で完成品がその下。いやはや、気の遠くなるような・・・・仕事です。

フレーム素材。

下の原寸図に合わせてチューブ加工の確認をします。
作業は丁寧に慎重に行われます。この時点ではまだラグは出来ていません。

日本が誇る"GOD HAND"☆野さん。

下の設計図はもちろん☆野さんが手書きで起こします。1つ1つ確認しながら作業を進めて行きます。

ハブの加工。

MAXI-CARハブに別に作ったフランジを取り付けます。取り付けはリベットですが、専用の機械があるようです。

加工する部品。

ブレーキアーチやエキエントリックレバー等はTOEI製のものです。あとメッキしたシクロランドナー、ガイドプレート等。ステムは出来上がりました。


部品もだんだん出来上がってきました。

ステムの加工。

旋盤で加工します。この時はまだO社長がお見えでこの工作を担当されていたそうです。

フレームの工作が終わりました。

ラグも出来上がって各チューブを溶接、小物も溶接してフレームが形になりました。

下の部品はブレーキアーチ4つとガイドプレートです。

原寸図面と合わせて確認します。

Fキャリアも完成しました。

ステムを取り付けてFバッグを当てて高さなど確認します。

TOEIフレームですが・・・・生地の状態でも非常に美しいです。何回か見たことありますが、仕上げの良さは・・・・素晴らしいですね。

大阪上村塗装さんからフレームが上がってきました。

これから組立てにかかります。色はこの写真では暗い赤に写っていますが、実際はもっと明るいフェラーリの「ロッソ・スペチアーレ」という色です。

組立てもほぼ終了、いよいよ完成です。写真は今はなき浦和工房です。広々としていました。

完成したTOEI TANDEM "TYPE CHANTELOUP"。 この車の詳細は後日UPする予定です。お楽しみに。

■編集後記

個人的に私はもう2桁オーダーしておりますが・・・・(いや、決して自慢ではないです)工作の現場と言う物はあまり見たこと有りません。オーダーしに行ってチラッとしか見たことは無く、最初のパイプ取りからラグの加工、溶接、各部品の工作、組立てなど全部見られたらどんなに面白いかなあ・・・・と思っております。2000年の第3回TOMでは工作の順序なんか展示してありました。あれでもステムとかキャリアとかチドリとか、いや、本当に手がかかっていて凄いと思ったし、頭が下がりしました。普段何気なく乗っている我愛車、TOEIですが、気の遠くなるような工作をして(しかも念入りに丁寧に)フレーム他部品を加工、組立てもビシッと決まっています。いやはや、今回の写真を拝見してTOEIの工作技術は世界一流だというのが確認出来ました。写真を提供して頂いた青レンガさんにはこの場をお借りして厚くお礼申し上げます。最後まで見て頂いて有難うございました。

■1998  TOEI  TANDEM  type  "CHANTELOUP"

2010.1.24