1967 Rene' HERSE  "Randonneuse"

こちらは白バックの素晴らしい写真。以下同じような写真もありますが・・・・何はともあれRene'HERSE'60年代カタログの"RANDONNEUSE"そのままのマシンはめったに見られる物ではありません。この機会に走る芸術品、Rene'HERSE "Randonneuse"を良〜〜〜〜く鑑賞して頂きたいと考えております。

今回のRene'HERSE "Randonneuse"の写真ですが、バックが白と黒の2パターンありまして・・・・・どうしようかなと考えましたが、両方御紹介することにしました。同じような写真もあると思いますが、ご了承願いたいと思っております。

見れば見る程パーツアッセンブルといい、バランスといい、フレーム工作といい、組立て(これ非常に重要)とい、全体的に良く纏まって素晴らしいマシンだと思っております。しかしながら・・・・・当時のフランスにはそれこそ無数のアトリエがあって沢山のアルティザン達がいました。Alex SiNGER、Goeland、Jo Routens、Longoni、Follis, etc・・・・・・書庫からいろいろ昔の資料出して各アトリエのマシンなど比較してみるとやはり・・・・Rene'HERSEの傑出度が見て取れます。マシンの纏まり具合や、パーツアッセンブル、組立て、どれをとってもやはり素晴らしいですね。

Numa氏がRene'HERSEのマシンを「パリの宝石」と形容しましたが、正に・・・・・・という感じです。日本で最初のRene'HERSEを輸入されたToriyama氏、このマシンのNuma氏 お二方ともに数あるフランスのアトリエからRene'HERSEを選んだ・・・というのは決して偶然ではなくて他のアトリエのマシンも多分比較されてとの事だと思います。1つ言えるのは"Champion du France"女子部門でRene'HERSEの娘の"Lysaine HERSE"が8回タイトルを取っているという事実で、マシンの優秀さを端的に表していると言えると思います。

■ 1967 Rene'HERSE "Randonneuse" 各部分写真 (白バックバージョン)

チェーンホイール。オリジナル製です。歯数は50×45×36。Rene'HERSEオリジナルリングのデザインが女性的に見えるのは1つはパターンの内側も丁寧に面取りして磨いてあるからだと感じています。

Rチェンジ。Rチェンジは当時の最新部品、Huret Luxe。3種類あってこれはTouring。Competittionはボディが短くSuper Touringはケージが長くなります。エンドはRene'HERSE オリジナル。チェーンレスト装備になっています。フリーはREGINA 15〜24 5speed。チェーンはブラントン。

サドル。サドルはIDEALE♯90合軽合ベース。革は良い状態のようです。サドルは手入れ次第で寿命が随分違ってきます。で普段から乗っていると革や銅鋲も磨かれてピカピカになって良い感じになりますね。

リヤブレーキアーチ付近。Weinmann Vainqueur999の台座直付位置はアジャストの真中で決まっています。
直付テールランプは元は"JUX"がついていましたが、JOS FUに交換されています。

ほぼ同じ部分を左から。シートステーブリッジの補強やガードの補強板、なおかつガード取付隠しネジの採用など
今のTOEIと変わらない工作が43年も前にすでに行われていました。ダイナモはSoubitez 12Nの旧型ですね。

ハンドルバー付近。バーはPHILIPPE Professionnel。ステムはオリジナル70mm。ブレーキレバーはWeinmann161。ヘッド小物はStronglight Competition。端正なシルエットだと思います。

Fキャリア付近。ヘッドマークの"RH"ももちろんオリジナルペイントです。Fキャリアは今のTOEI Fキャリアの原型と思われます。6mmでスマートですよね。コード内蔵は驚くべき事にすでにカーボンブラシ使用で配線は全然分かりません。

Fフォーク部分。チューブ、Fフォーク共にReynolde531。曲げも素晴らしいと思います。
タイヤはWolber Super Randonneur 650×32B。
ハブはMAXI-CAR 36H。

オリジナルステム。エクステンションは70mm。NC誌に造り方が載っていましたが、デュラルミンの角材から削り出しで造られます。エクステンションの途中にアウター受けがあるという凝りよう。ステムキャップには通常はオーナー名が入ります。ベルはSON-NET。

端正な後姿。サイクリストの人となりはそのままマシンに反映されると思っています。このような素晴らしいマシンに乗っている方ってどんな・・・・・???でRene'HERSEのアトリエはいつも整理整頓されていてきれいだったそうです。やはりこういうマシンはセンスの良い、持つべき人の所へちゃんと行くようになっているなあ・・・・・と感じてしまいました。Fバッグは昔のSOLOGNEとの事でした。

フレーム tube: Reynolds531  lug:  Rene'HERSE original
size:545mm
ヘッド小物 Stronglight Competition
ハンガー小物 Rene'HERSE original
wレバー Huret Luxe
Fメカ Huret Luxe Competiition
Rメカ Huret Luxe
クランク Rene'HERSE original
チェーンリング Rene'HERSE original 50×45×36
チェーン Brampton
ペダル Lyotard♯65
クリップ CHRISTOPHE
ストラップ PATURAUD
ガード Durex 650B
タイヤ WOLBER Super Randonneur 650×32B
リム Super Champion 650B 36H
スポーク Stainless
ハブ MAX-CAR LFQR 36H
フリー REGINA 15〜24 5speed
サドル IDEALE ♯90
ピラー Rene 'HERSE
ブレーキアーチ Weinmann Vainqueur 999 ♯750
ブレーキレバー Weinmann 161
ハンドルバー PHILIPPE  Professionnel
ステム Rene'HERSE original 70mm
バーテープ cotton
ベル SON-NET
ダイナモ Soubitez 12N
ヘッドランプ Soubitez
テールランプ JOS FU
ボトル TA
ボトルケージ TA steel
ポンプ AD-HOC Special Course

1967  Rene'HERSE  Randonneuse  仕様表

■編集後記

今回もおなじみU野さんに素晴らしい1967 Rene'HERSE ランドヌーズ見せて頂きました。numa氏がパリへ行かれた'67年は昭和42年、翌年はメキシコオリンピックの年でした。東京オリンピックの昭和39年頃から輸入部品がボツボツ日本に入ってくるようになりました。それまでは主に国産部品しかなくて当時の趣味の自転車先進国フランスの部品なんて見られませんでした。小生が自転車始めた'69年頃にはすでに輸入部品が自転車店のショーケースに並んでしました。憧れましたよね・・・・・・・・。NC誌'68年12月号はちょっと後から入手しましたが、この車を見たショックは大きくいつかはこのようなマシンを手にしたい・・・・と思ったものでした。当時はまだダートが多かったので650Bでランドナー2台作って'87年に舗装路専用の700Cランドナーを作って今に至っています。今更ながら、このマシンの影響力の大きさに驚いています。
改めてこのマシンを拝見すると完成度の高さに驚きます。さりげなく特殊工作の数々や部品選択の確かさ、各寸法関係の正確さ、なによりも全体的な纏まりの素晴らしさ、ウ〜〜〜〜〜ン、とうなってしまいます。改めて言うまでもありませんが、正にこの車は決して大袈裟ではなくて日本の自転車文化歴史重要文化財の貴重な1台だと思います。今回この車の取材にあたりオーナーのU野様には全面的なご協力を頂きました。この場をお借りしまして厚くお礼申し上げます。最後まで見て頂いて有難うございました。

2010.8.26

No60